商品名を見て、思わず言うてもうた。「そのまんまやないか」と。
THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKY。日本語にしたら「これは10年熟成のウイスキーです」。ひねりも何もない。せやけどこれ、コンパスボックスが付けた名前やねん。そうなると話がちがってくる。
この会社は「熟成年数だけでウイスキーを測らんといてほしい」と言い続けて、そのために10年も規則とやり合うてきたブランドや。そこが今さら「10年」と名乗った。
※本記事は2026年10月9日の発売前に、公開情報をもとに書いた予習レビューやで。
【結論】こんな人におすすめ
- ✅中身の内訳(どの蒸溜所が何%か)まで分かってから飲みたい人
- ✅オーチャードハウスでコンパスボックスを知って、もう一歩踏み込みたい人
- ✅クライヌリッシュのワックスっぽい質感が好きな人
- ✅煙は主役やのうて、味の奥で効いとるくらいが好みの人
- ✅46%の定番より、もうちょい度数の高いやつを飲みたい人
THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKYって、どんな一本?
| 商品名 | Compass Box THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKY |
| 種類 | ブレンデッドモルト・スコッチウイスキー |
| 熟成年数 | 10年 |
| アルコール度数 | 50.5% |
| 内容量 | 700ml |
| 構成 | クライヌリッシュ+アードナムルッカン(ピーテッド/アンピーテッド) |
| 樽 | すべてファーストフィル・バーボンバレル |
| 着色・冷却ろ過 | ナチュラルカラー/ノンチルフィルタード |
| 生産本数 | 3,610本 |
| 参考価格 | 11,990円(税込) |
| 取り扱い | 2026年10月9日より配送開始予定(輸入元:株式会社ラダー) |
蒸溜所は2つだけ。樽は全部ファーストフィル・バーボンバレル。シェリーもワインもミズナラも使うてへん。コンパスボックスにしては、びっくりするほど中身を絞ってきたな。
名前がそのまんますぎる。けど、これ10年越しの話やねん
話は2015年にさかのぼる。この年コンパスボックスは、This Is Not A Luxury Whisky——「これは高級ウイスキーではない」という名のボトルを出した。名前の元になったんは1929年のシュルレアリスムの作品、ルネ・マグリットの「これはパイプではない」や。
パイプの絵を描いて「これはパイプではない」と書いたあの絵と同じように、「高級ウイスキーの”高級”って、いったい何なん?」を見た人に考えさせる。そういう狙いのボトルやった。
ほんで、このボトルでコンパスボックスは使うた原酒の熟成年数を全部公開した。グレンオードの19年が79%、ストラスクライドの40年グレーンが10.1%、ガーヴァンの40年グレーンが6.9%、カリラの30年が4%。こんな具合にな。
40年もんが2つも入っとる。せやけど規則どおりに書いたら、ラベルに載るんはいちばん若い19年だけや。それやと40年が消えてまう。そら全部書きたなるわな。
ところが、そこから話がややこしなる。
スコッチには「ブレンドに年数を書くときは、いちばん若い原酒に合わせる」という決まりがある。ほんで、書いてええんはその1つだけ。中に入っとる原酒が1本ずつ何年もんなんかは、公表したらアカンことになっとった。
この決まり自体は分かるねん。ほんの少し古い原酒を足しただけで「40年もの使用!」と宣伝できてもうたら、そっちのほうがよっぽどややこしいからな。
コンパスボックスがやったんは、まさにその公表や。さっき並べた「19年、40年、40年、30年」がそれやな。結果、業界団体からその内訳を資料から消すよう求められた。
そこで2016年2月、コンパスボックスは「スコッチ・ウイスキー・トランスパレンシー(透明性)」キャンペーンを立ち上げる。「全社にレシピを公開させたい」やのうて、「公開したい会社が公開できるようにしてくれ」という運動や。
「3 YEAR OLD DELUXE」=規則を逆手に取った「3年」
その2016年、コンパスボックスはもう1本、名前で物を言うボトルを出しとる。3 YEAR OLD DELUXE。「3年熟成の、デラックス」。
中身を聞いたら笑うで。3年ものは1%弱しか入ってへん。残りの9割以上は、同じ蒸溜所のもっと長いこと寝かせたモルト。そこへスカイ島のピーテッドモルトが9%や。
ほな、その「もっと長いこと寝かせたモルト」は何年もんなんか。そこは書かれてへん。
なんで書かへんのか。コンパスボックスは、資料にこう書いとる。
「規則は、いちばん若い原酒の年数しか公表させてくれへん!」
つまりこのボトル、中身の9割以上は3年よりずっと長う寝とる。せやのにラベルには「3 YEAR OLD」としか書けへん。書きたくても、書かせてもらえへんかったわけや。
ほな、その9割以上はいったい何なんか。ここに、もうひとつ抜け道があった。書面に載せるのはアカンけど、聞かれた人に直接伝えるのは許されとる。コンパスボックスは、そうやって中身を伝えてきたんや。
そうして世に出た内訳によると、9割超はクライヌリッシュ、1割弱がスカイ島のタリスカー。つまりこの「3年」、中身はほとんどクライヌリッシュやったことになる。
ほんで、ここがえげつない。このブレンドに入っとる原酒は、3年から24年まで。もっと細かい記録では、9割超のクライヌリッシュが24年、タリスカーが20年やという。
その比率で平均を出してみたら、だいたい23年半になる。
平均23年半のウイスキーが、ラベルでは「3 YEAR OLD」。1%にも満たん3年もんに引っぱられて、そう名乗るしかなかったわけや。
※ここで挙げた年数は、コンパスボックスが公式に発表したもんやない。ただし当時のこの会社は、書面に載せられへん詳しい年数を、聞かれた人には直接伝えるというやり方を取っとった。2016年の発売当時から複数の記録に同じ内訳が残っとるんは、そこから広まったからやと見られとる。出どころの分からん噂話とはちゃう、という位置づけやな。平均の23年半も、この内訳から計算した数字やで。
ついでに、法律を変えようとした話もそこに書いてある。「今年はその大半を、EUと英国の規則を変えられへんかと静かに探ることに使うてきた。」
「せやけど、いろんな事情がある。信じられへんかもしれんが、そこにはブレグジットも入っとる。近いうちに法律が変わるのは、難しそうや。」
規則が変わらんのやったら、規則のとおりに名乗ったるわ。それが「3 YEAR OLD DELUXE」という、皮肉のきいた看板やった。
ほんで今回は、全部が10年
ここで話が2026年に戻る。
ふつう「10年」と書いてあるウイスキーは、「いちばん若い原酒が10年」という意味や。中に15年や20年が混ざっとってもかまへん。
ただし、その15年や20年のことは書いたらアカン。さっきの規則やな。つまりふつうのブレンドは、「10年」と名乗った時点で残りを隠さなあかん。
ところが今回のボトルは、ラベルに載っとる原酒がどれも10年。10年に、10年と、10年を混ぜた。そうなると「10年」と書くだけで、中身を全部言い切れる。隠れる年数がひとつも残らへんわけや。
だから「これは10年のウイスキーです」という名前が、そのまま成立してまう。
ここから先は、ワイの妄想やけどな。
3年のときは、1%弱の若い原酒に引っぱられて「3年」としか名乗れんかった。今回は、名乗った年数と中身がぴったり同じ。同じ「年数を名乗る」でも、意味が正反対や。10年前に規則へ物申したブランドが、10年目に「規則どおりに書いても、こんだけ言えることがあるで」と見せに来た。ワイにはそう見えるわ。
しかも伝え方まで変わっとる。2016年は、聞かれた人にだけ直接伝えるしかなかった。2026年は、ラベルに刷った「10年」の一言で、もう全部伝わる。
中身はクライヌリッシュ66.5%
で、肝心のレシピがこれや。比率まで全部公開されとる。ちなみに、さっきの3 YEAR OLD DELUXEも9割超がクライヌリッシュやった。この会社、よっぽどこの蒸溜所が好きなんやな。
| 原酒 | 樽 | 比率 |
|---|---|---|
| クライヌリッシュ | ファーストフィル・バーボンバレル | 66.5% |
| アードナムルッカン ピーテッド | ファーストフィル・バーボンバレル | 20.2% |
| アードナムルッカン アンピーテッド | ファーストフィル・バーボンバレル | 13.3% |
クライヌリッシュ(※1)が3分の2。残りの3分の1が、アードナムルッカンの2種類や。たった2つの蒸溜所で組んだ、えらいシンプルな構成やな。
ほんで、ここをまず見てほしい。樽が全部ファーストフィル・バーボンバレルやということ。
シェリー樽で甘みを足す。ワイン樽で果実を足す。ポート樽で色を付ける。そうやって樽のちがいで性格を作るのが、ブレンデッドのよくあるやり方や。せやのに今回は、樽を全部そろえてきた。
そうなると何が見えやすなるか。原酒そのもののちがいや。
役割で分けたら、こうなる。
・クライヌリッシュ66.5%=土台
・アードナムルッカン ピーテッド20.2%=煙
・アードナムルッカン アンピーテッド13.3%=煙やないほうのアードナムルッカン
クライヌリッシュは北ハイランドの蒸溜所で、1819年創業。ディアジオが挙げとる持ち味は「かすかなワックス感と、海辺の優雅さ」。そこにトロピカルフルーツと蜂蜜が並ぶ。
ちなみにこの蒸溜所、ジョニーウォーカーの味を支える4つの蒸溜所「フォー・コーナーズ」の1つに数えられとる。ローランド、スペイサイド、アイラ、ハイランド。産地をひとつずつ代表する形で選ばれとって、クライヌリッシュはそのハイランド担当や。
アードナムルッカンは、ぐっと若い。2014年に動き出した、スコットランド西ハイランドの半島にある蒸溜所や。おもろいのは、ここが最初からピートを焚いた麦芽と、焚いてへん麦芽の2種類を造り分けとること。ピーテッドのほうは麦芽のフェノール値で30ppm(※2)。
ここが今回のレシピに効いとる。煙ありと煙なしが両方あるから、コンパスボックスはこの蒸溜所から2種類を別々に持ってきて、好きな配分で混ぜられる。
今回でいうと、煙ありが20.2%で、煙なしが13.3%。煙の量をここまで細かく決められるんは、蒸溜所が最初から2種類そろえとるおかげやな。
(※1)クライヌリッシュ=Clynelish。輸入元ラダーの商品ページでは「クライネリッシュ」と書かれとるで
(※2)ppm=麦芽に含まれるフェノール類の量を表す目安。数字が大きいほどピートを強く効かせた麦芽になる。ここでの30ppmは「麦芽の数字」で、瓶に詰まった中身の数字やない
ちなみに2014年操業の蒸溜所から10年ものを持ってきとるんやから、アードナムルッカンとしてはかなり初期の原酒ということになるな。
4月には「リンクウッド入り」の別レシピが出とった
ほんで、ここからもう一段おもろなるで。
2026年4月にアメリカで登録されたラベルの情報をもとにした海外の記事では、このウイスキーの構成が4種類になっとる。並べたらこうや。
| 構成原酒 | 4月のラベル | 日本の案内 |
|---|---|---|
| クライヌリッシュ | 69.3% | 66.5% |
| アードナムルッカン ピーテッド | 20.4% | 20.2% |
| アードナムルッカン アンピーテッド | 6.8% | 13.3% |
| リンクウッド パロ・コルタド | 3.5% | なし |
目が行くんはリンクウッドのパロ・コルタド樽3.5%やろな。日本の案内には、もうおらん。
せやけど、よう見たらそこだけちゃう。アンピーテッドのアードナムルッカンが6.8%から13.3%へ、ほぼ倍になっとる。クライヌリッシュは69.3%から66.5%に少し減って、ピーテッドはほぼ据え置き。リンクウッドを抜いただけやのうて、全体を組み直しとるわけや。
ちなみに度数50.5%と本数3,610本は、どっちも同じやで。
ただし、ラベルの登録は「その中身で売ります」という約束やない。登録だけして仕様が変わることも、出えへんこともある。せやから今の時点で言えるんは、「4月に出たラベルと、日本の案内には中身のちがいがある」。ここまでや。
ここから先は、ワイの妄想やけどな。
この組み直し、テーマがはっきりした方向に動いとるように見えるねん。4月版はリンクウッドだけがワイン系の樽で、そこだけ味の向きがちゃう。3.5%とはいえ、アクセントとして効く役どころや。
それが消えた発売版は、2つの蒸溜所と、ピートのあるなしだけで組まれとる。樽も全部そろい。「樽のちがいで飾る」のをやめて、「原酒のちがいだけで見せる」ほうへ寄せた——そんなふうに読めるわけや。
予習テイスティング
👃 香り
📕 公式テイスティング(コンパスボックス)
3種の使用モルトがブレンドされると、個々のモルトを超える何かが生まれる。ピンクレディアップルにルバーブ(フキ)のクランブルケーキ、カスタードクリームに生パイナップルケーキ、クリーミーなホワイトチョコとバニラのパンナコッタ、柔らかなアプリコットとナツメグの粉。
🗣️ マッサンの予想
りんご、パイナップル、カスタード。焼き菓子と果物ばっかりやな。ワイの予想では、まず青リンゴっぽい酸が立って、そのあとバニラの甘い湯気がふわっと来るんちゃうかな。クライヌリッシュはトロピカルフルーツが持ち味やから、生パイナップルはそこから出とると思うねんな。
👅 味わい
📕 公式テイスティング(輸入元ラダー)
ボディはバニラ&パイナップル、アップル。ゆっくりソルティからスモークへ。全体的にバニリンなボディに、プラムやすももの綺麗な甘みと絶妙な酸味。
🗣️ マッサンの予想
50.5%あるから、最初の一口はぐっと来るはずや。甘い果物で入って、後ろから塩気と煙が追いかけてくる組み立てやと予想するで。ファーストフィルのバーボン樽だけで組んどるぶん、樽の甘さが濁らんとまっすぐ出るんちゃうかな。
🏁 余韻
📕 公式テイスティング(輸入元ラダー)
フィニッシュはビター&スモークが続く。
🗣️ マッサンの予想
甘さが引いたあとに、ほろ苦さと煙が残る形やな。アードナムルッカンが3分の1入っとるわけやから、煙は最後まで消えへんと思うわ。
🗣️ マッサンの一言
この一本、飲む前から楽しめてまうのが得やな。グラスを持ちながら「いまの甘いとこがクライヌリッシュで、後ろの煙がアードナムルッカンやな」と、自分で探しながら飲める。中身の内訳が分かっとるウイスキーやから遊べるんや。
この3つが混ざったら、何が起きるんやろ
ここから先は、ワイの妄想やけどな。
クライヌリッシュが3分の2も入っとるんやから、土台はまちがいなくクライヌリッシュや。ワックスっぽい質感に、トロピカルフルーツ。公式のノートに生パイナップルが出てくるんも、たぶんここから来とる。
そこへ煙が2割。ただしアードナムルッカンのピーテッドは麦芽で30ppmやから、アイラの強烈なやつとはちがう。主役を食わん程度の煙やと思うねんな。
ほんで、ワイがいちばん気になっとるんがアンピーテッドの13.3%や。煙もクライヌリッシュも入っとるのに、なんで「煙やないアードナムルッカン」をわざわざ足したんか。
ここも妄想やけどな。同じ蒸溜所の煙ありと煙なしを両方入れたら、煙の輪郭をぼかさずに量だけ足せるんちゃうか。別の蒸溜所で薄めたら味の方向まで変わってまうけど、同じ土地の兄弟なら方向はそのままで濃さだけ動かせる。そんな使い方に見えるわ。
🧐 へぇ〜! ボトル豆知識(タップで開く)
今回2割ほど入っとるアードナムルッカン。名前の意味は「大海の岬」や。アードナムルッカン半島には英国本土のいちばん西の端があって、その先っぽに1849年からずっと船を導いてきた灯台が立っとる。マル島の花崗岩で組まれた塔で、設計したんはアラン・スティーヴンソン——『宝島』を書いたロバート・ルイス・スティーヴンソンの叔父さんや。
ほんで、この灯台の座標が、アードナムルッカンのラベルのロゴに刷り込まれとる。ボトルに自分の居場所を数字で焼き付けとるわけや。中身のレシピを数字で見せる今回のコンパスボックスと、妙に気が合う組み合わせやと思わへん?
ええとこ・引っかかるとこ
✅ メリット
- ✅中身が全部見える:どの蒸溜所が何%で、どんな樽かまで公開されとる。何を飲んどるか追いかけながら味わえる
- ✅名前と中身が一致しとる:入っとる原酒がどれも10年。「10年」と書いてある意味が、そのまま中身と同じや
- ✅組み立てがシンプル:蒸溜所は2つ、樽はファーストフィル・バーボンバレルだけ。味の出どころを探しやすい
- ✅50.5%:定番の46%より高い。加水して開いていく様子も、自分で確かめられる
❌ デメリット
- ❌輸入元の直販は予約完売:発売前の時点で、ラダーのオンラインショップは在庫ゼロ。ほしい人は他の取り扱い店を探すことになる
- ❌3,610本の限定:定番やないから「また今度」が効かへん。見つけたときが決め時になる
- ❌4月のラベルと中身がちがう:リンクウッドが3.5%入った4構成で報じられとった。なんで変わったんかは公表されてへん
- ❌50.5%は人を選ぶ:度数が高いぶん、ストレートで一口目から攻めると香りが飛ぶことがある。加水の手間はかかる
🗣️ マッサンの一言
値段は11,990円。コンパスボックスの定番より上や。せやけどこれ、10年もんを3,610本だけ、しかも全部10年でそろえて組んだ限定品やからな。中身の内訳まで見せてもろて、この値段やったらワイは納得するで。
コンパスボックスの兄弟と並べてみる
うちで記事にしとるコンパスボックスのブレンデッドモルトと並べると、この10年の居場所が見えてくるで。
| 銘柄 | 度数 | 価格の目安(税込・700ml) | 性格 |
|---|---|---|---|
| THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKY | 50.5% | 11,990円(参考価格) | 2蒸溜所だけ・全部10年・3,610本 |
| オーチャードハウス | 46% | 7,000円前後(実勢) | 定番。りんごや洋梨の果実味 |
| ザ・ピートモンスター | 46% | 6,000〜8,000円前後(実勢) | アイラ主体の煙。煙の担当が主役 |
| クリムゾンカスク | 46% | 10,000〜13,000円前後(実勢) | シェリー樽の濃い甘さ |
定番が46%で6,000〜7,000円あたり。そこに度数も値段も一段上で入ってくるのが今回や。公式のノートでは甘い果実が前に出て、ラダーの試飲では後半から煙が来る。煙が主役のピートモンスターとは、組み立てがちゃうみたいやな。
どう飲むのがよさそう?
まずはストレートで、少なめに注いで香りだけ取りたい。りんご、パイナップル、カスタード。この順番でほんまに来るんか、鼻で確かめるとこから始めたいな。
そのあと水を少しずつ落としていく。50.5%あるから、加水したときに甘い側と煙の側のどっちが先に開くんか——そこが今回いちばんおもろいとこやと予想するで。
氷を入れるなら、しっかり冷やした大きめのやつを1個。溶けるにつれて塩気と煙がどう動くか、ゆっくり追いかける飲み方が似合うと思うわ。
🥃 ウイスキー専門店でも探す
品揃え豊富な専門店なら、レア銘柄や限定品も見つかりやすいで。価格を比べる時の選択肢に入れてみてな。
▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
▶ MALKS(モルクス)(ベルーナ運営・希少/限定ボトルに強い)
📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方
まとめ|名前がそのまんまなんは、そこまで来るのに10年かかったから
THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKY。「これは10年熟成のウイスキーです」。ぱっと見はひねりのない名前や。
せやけど、この会社は2015年に原酒の年数を全部公開して待ったをかけられ、2016年には規則を変えようと動いて、それが無理と分かったら1%弱の3年を看板にした「3 YEAR OLD DELUXE」で物申した。
その10年後に出てきたんが、全部が10年のブレンデッドモルトや。クライヌリッシュ66.5%、アードナムルッカンが2種で33.5%。樽はファーストフィルのバーボンバレルだけ。2026年10月9日より、3,610本の限定で配送が始まる予定やで。
🗣️ マッサンの一言
ひねりのない名前やと思とったのに、調べたら10年分の話が詰まっとった。こういうのがあるから、ウイスキーは栓を開ける前からおもろいんやな。グラスに注いだら、まずはクライヌリッシュのワックスっぽいとこを探しに行くで。
🥃 コンパスボックス THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKYを手に入れる
全部が10年のブレンデッドモルト。3,610本の限定や
よくある質問
Q. どこで買えるん?
A. 輸入元は株式会社ラダーで、直販のオンラインショップは2026年10月9日より配送開始の予定や。ただしそこは予約の時点で在庫ゼロになっとるから、扱いのある酒販店を当たることになるな。
Q. 「10年」って書いてあったら、ふつうは10年ものとちゃうん?
A. スコッチの決まりでは、年数表記はいちばん若い原酒に合わせることになっとる。せやから「10年」のボトルに20年ものが入っとることもあるし、それがどれくらいかは書かれへん。今回は、ラベルに載っとる原酒がどれも10年という珍しい例やで。
Q. 煙はどれくらい強いん?
A. アードナムルッカンのピーテッドが2割で、麦芽のフェノール値は30ppm。ザ・ピートモンスターみたいに煙が主役になるタイプやなくて、甘さの後ろで効くくらいやと予想するで。
公式情報・参考リンク
📰 コンパスボックス・輸入元・蒸溜所の公式サイト
- 株式会社ラダー(RUDDER ONLINE SHOP):THIS IS A 10 YEAR OLD WHISKY 商品ページ
- コンパスボックス公式:3 Year Old Deluxe(レシピ&ファクトシート)
- コンパスボックス公式:This Is Not A Luxury Whisky(レシピ&ファクトシート)
- コンパスボックス公式:About Us
- Malts(ディアジオ):クライヌリッシュ蒸溜所
- アードナムルッカン蒸溜所 公式サイト
※価格・スペック・発売情報は本記事執筆時点のもの。
※アイキャッチ画像出典:RUDDER ONLINE SHOP(株式会社ラダー)の商品ページ
最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📖 この記事に出てきた用語(タップで辞典へ)
分からん言葉があったら、ここから用語辞典でサクッと確認してな。
ピート/ピーテッド…泥炭(ピート)で麦芽を燻して付ける、焚き火や正露丸みたいなスモーキーな香りのことや。
ppm(フェノール値)…スモーキーさの強さを表す数字。数字が大きいほど煙の主張が強い目安になる。
ノンチルフィルタード…冷やして白濁のもとになる成分を濾す工程をあえてせん造り。その成分が残りやすいから、冷やしたり加水したりすると白う濁ることがある。傷んだんやないで。味に厚みが出るともよう言われとる。
シェリー樽…スペインの酒精強化ワイン「シェリー」を熟成させた樽や、ウイスキー用にシェリーで風味づけ(シーズニング)した樽。中身のシェリーの種類で味の向きが変わるんや。
パロ・コルタド…フィノの香り×オロロソのコクを併せ持つ、めったに出会えへん幻のシェリーや。
ミズナラ樽…日本産のオーク(ナラ)の樽。白檀やお香みたいな“和”の香りが付く、世界が憧れる希少な樽やで。
ファーストフィル…バーボンやシェリーを抜いたあとの樽を、そのウイスキーの熟成に初めて使う段階のことや。使い回したリフィル樽より、前の酒と木の個性が濃く出るんや。

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