【カフェスチル(連続式蒸留)】とは? ウイスキー用語を完全解説

「カフェスチル(連続式蒸留)」の解説図:黒板チョーク風で4セクションに分けてマッサンが解説するインフォグラフィック ウイスキー用語辞典
カフェスチル(連続式蒸留)の正体・歴史・代表銘柄・マニア豆知識を1枚にまとめたで🥃

「カフェスチル(連続式蒸留)」って聞いたら、なんやコーヒー関係?って思うやろ?ちゃうねん、これ1830年にアイルランドの元税務役人イーニアス・コフィーさんが完成させた蒸留器の名前なんや。単式蒸留器が土鍋でご飯炊くんやとしたら、こっちは流しそうめんみたいに原料を流しっぱなしで休まず蒸留できる、大量生産時代の主役やった機械やで。この記事を読んだら、なんで「旧式」やのにニッカが今も大事に使うとるんか、アナライザーとレクティファイヤーの仕事分担、カフェグレーンとカフェモルトの味の違い、知っとくと自慢できるマニア豆知識5選、ぜんぶ分かるようになるで。読み終わる頃にはグラスの中のグレーンウイスキーがロマンの塊に見えてくるはずや。ウイスキーの他の用語が気になる人は、用語辞典もチェックしてな。

「カフェスチル(連続式蒸留)」の解説図:黒板チョーク風でセクションに分けてマッサンが解説するインフォグラフィック
カフェスチル(連続式蒸留)の正体・歴史・代表銘柄・マニア豆知識を1枚に🥃

📖 ひとこと定義

「カフェ」言うてもコーヒーは関係あらへんで、1830年にこれを完成させたアイルランドの元税務役人イーニアス・カフェさんの名前なんや。単式蒸留器が土鍋でご飯を一回ずつ炊くやり方やとしたら、連続式蒸留器は流しそうめんみたいに原料を流しっぱなしで休まず蒸留できる仕組みで、大量生産時代の主役になったんやな。ほんでカフェスチルは設計が古い分アルコールの絞り方がちょっと緩うて、それが逆に穀物の甘い風味をほどよく残してくれるんや。せやからニッカは今もこの骨董品級の機械をわざわざ大事に使うて、まろやかな「カフェグレーン」を造っとるんやで。

💬 マッサンのひとこと:カフェさんが1830年に考えた流しそうめん式の蒸留を、ニッカが今も大事に使うてるんやで。ロマンあるなぁ、想像しただけでニヤッとするわ

📑 この記事で分かること

  1. 🏛 ①なんで「旧式」やのに今も使われるんか
  2. ⚙ ②アナライザーとレクティファイヤーの仕事分担
  3. 🥃 ③カフェグレーンとカフェモルト、味の違い
  4. ✨ ④知っとくと自慢できるマニア豆知識5選

🏛 ①なんで「旧式」やのに今も使われるんか

カフェスチルの正式名称は「Coffey Still(コフィー・スチル)」で、1830年にアイルランドの収税官(消費税の取り締まり官)イーニアス・コフィー(Aeneas Coffey)が特許を取った2塔式の連続式蒸留器や。「アナライザー(analyser/分析塔)」と「レクティファイヤー(rectifier/精留塔)」の2本セットで、蒸気と液体が向流(向かい合って流れる)で接触しながらアルコール度数を上げていく仕組みなんや。

ここがポイントなんやけど、現代の連続式蒸留器は段数を増やしてどんどん高純度にできるよう進化していった。アルコール度数95%超のニュートラルスピリッツも作れる。でもカフェスチルは段数が少なめで、一般的に蒸留後の度数が90〜94%前後までしか上がらん設計やと言われとる。現代のカラムスチルみたいに高純度のニュートラルスピリッツまでは引き上げん設計、っちゅうイメージやな。

この「上がりきらん」のが逆に最大の魅力で、原料の穀物由来の甘い香り(コーンの蜜っぽさ、麦芽のクッキー香)が蒸気と一緒に残るんや。効率を追えば追うほど風味は薄まる。せやから世界中の蒸留所が新型カラムスチルに切り替えていく中で、ニッカは「風味のため」にあえて旧式を守り続けとる。経済合理性じゃなくロマンで選んだ機械、それがカフェスチルやで。

⚙ ②アナライザーとレクティファイヤーの仕事分担

カフェスチルの2本の塔がそれぞれ何しとるか、ここを理解するとグレーンウイスキーの見え方が変わるで。

1本目の「アナライザー(分析塔)」は、上から発酵液(モロミ)を流し込んで、下から蒸気を吹き上げる塔や。塔内には「パーフォレーテッドプレート(穴あき板)」が何段も入っとって、液体と蒸気がそこで接触する。蒸気はアルコール分と香気成分を奪い取って上に抜け、残ったカス(スティレージ)は下から排出される。ここで「分析(成分を分ける)」の仕事をしとるわけや。

2本目の「レクティファイヤー(精留塔)」は、アナライザーで集めたアルコール蒸気をさらに濃縮する塔。ここがロマンあるとこでな、塔の中には冷たいモロミ(wash)が流れる蛇管(serpentine pipe)が通っとって、上昇してくるアルコール蒸気はその蛇管で冷やされながら段階的に凝縮していくんや。沸点の違いで成分が層になって、より沸点の低い成分(=アルコール度数の高い成分)ほど上の段に集まる仕組みやな。途中の段から取り出すか、てっぺんから取り出すかで度数と風味が変わってくるねん。冷却に使われて温まったモロミは、そのままアナライザーへ送られて再利用される。よう出来とるやろ?

ニッカのカフェスチルは1963年に西宮工場(当時は朝日酒造の工場やった経緯がある)へ導入され、1999年に宮城峡蒸溜所へ移設されて、今も現役で稼働中。職人さんが温度と圧力をミリ単位で調整して、一番美味しい段から原酒を抜く。連続式やのに「職人芸」が要るのがカフェスチルの面白さやな。

🥃 ③カフェグレーンとカフェモルト、味の違い

ニッカはカフェスチルで2種類の原酒を作っとる。それぞれの個性を知っとくと、飲み比べが10倍楽しくなるで。

【ザ・ニッカ カフェグレーン】
原料はコーンが主体(一部モルト)。バニラ、はちみつ、バナナ、メープルシロップみたいな甘い香りが特徴や。普通のグレーンウイスキーは「無味無臭で割材」扱いされがちやけど、カフェグレーンはシングルで成立する濃厚な甘さがある。45%のしっかりした度数で、ロックで飲んでもストレートでも香りが立つ。世界の愛好家が「グレーンの概念を変えた一本」と言うほどや。

【ザ・ニッカ カフェモルト】
原料は100%モルト(大麦麦芽)。これがマニアックで、本来モルトはポットスチルで蒸留するもんやのに、あえてカフェスチルで蒸留しとる。だから「モルトの風味」と「カフェスチル特有のクリーンな甘さ」が両立する不思議な味になるんや。麦の香ばしさにオレンジピール、シトラス、チョコレートオレンジやミルクチョコみたいなニュアンスが乗る。

どっちもノンエイジ表記やけど、グレーンを単体で売る蒸留所は世界でも珍しいから、見つけたら一度は飲んでみてほしい銘柄やで。

✨ ④知っとくと自慢できるマニア豆知識5選

最後にカフェスチルを語るときに使える小ネタを5つ置いとくで。

【①コフィーは元税務官】
発明者のイーニアス・コフィーは元アイルランドの酒税徴収官。蒸留所の現場を知り尽くしとったから、効率的な蒸留器を発明できた。皮肉なことにアイルランドではあまり普及せず、スコットランドで大ヒットした歴史がある。

【②スコッチのブレンデッドを生んだ立役者】
19世紀後半、ジョニーウォーカーやデュワーズが世界制覇したのは、カフェスチルで作るグレーン原酒があったからや。モルトだけやと重すぎる味を、軽やかなグレーンが整えた。世界のスコッチ文化の土台を作った機械なんや。

【③宮城峡には2塔式が2セット並んどる】
宮城峡には「もろみ塔+精溜塔」のセットがUnit1・Unit2の2セット、合計4塔が並んどる。グレーン用とモルト用で使い分けとるわけやな。見学ツアーで現物を見ると、その巨大さと年季の入った風格に圧倒されるで。

【④構造的特徴は4つ】
カフェスチルの大きな構造的特徴は①角型 ②2塔式(もろみ塔+精溜塔) ③銅製 ④シーブトレイの4つ。とくに銅は香気成分と反応して硫黄系の雑味を取ってくれる立役者なんや。素材ひとつにロマンが詰まっとる。

【⑤竹鶴政孝の決断】
1963年、すでに世界は最新型カラムスチルへ移行しとった時代に、竹鶴さんはこのカフェスチルを日本に上陸させた。その後1969年にニッカ所有となり、1999年に宮城峡へ移設されて今に至る。「風味のため」に旧式を選んだあの決断がなかったら、カフェグレーンは存在せえへんかった。乾杯やで。

🥃 まとめ

ここまで読んでくれてありがとな。ざっくり振り返るで。カフェスチルは1830年にイーニアス・コフィーが特許を取った2塔式の連続式蒸留器で、現代のカラムスチルみたいに高純度まで上げきらん設計やからこそ、穀物の甘い風味がほどよく残る。アナライザー(分析塔)でアルコール蒸気を集めて、レクティファイヤー(精留塔)で蛇管に流れる冷たいモロミで凝縮しながら濃縮していく仕組みや。ニッカはこの旧式で「カフェグレーン」と「カフェモルト」っちゅう個性的な原酒を造っとって、世界の愛好家がうなる味になっとる。竹鶴さんが1963年に「風味のため」にあえて旧式を選んだロマン、グラス傾けながら思い出してみてな。次に飲むときはぜひ宮城峡の2塔式に思いを馳せて、ゆっくり乾杯してほしいわ。ロマンやろ?

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