【ザ・ピブロックレビュー】中身はどこ?ボウモア?カリラ?ラガヴーリン?

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ザ・ピブロック アイラ シングルモルト 46%のボトル シングルモルト

ザ・ピブロックは、蒸溜所の名前を明かさへんアイラ島のシングルモルト。名前は、むかしアイラ島のウイスキーを本土へ運んどった船から来とる。

ワイが飲んだのは、2026年10月に40%から46%になった新しいほう。注いですぐはカリラ、しばらく置いたらラガヴーリン。1杯のうちに、思い浮かぶ蒸溜所が入れ替わった。

昔からある「中身はボウモア」説と合わせて、正体の予想も書いとくで。

ザ・ピブロック アイラ シングルモルト

ザ・ピブロック アイラ シングルモルト(700ml・46%)

参考価格:税込5,600〜6,200円くらい

【結論】こんな人におすすめ

  • ✅柑橘とりんごに、湿った土みたいなスモークが重なるアイラモルトが好きな人
  • ✅注いでから時間を置いて、香りが変わっていくのを楽しみたい人
  • ✅6,000円前後で、46%のアイラのシングルモルトを探しとる人
  • ✅どこの蒸溜所か、予想しながら飲むのが好きな人

逆に、煙や薬っぽい香りが苦手な人には合わへんと思う。

ザ・ピブロックの基本情報

商品名ザ・ピブロック アイラ シングルモルト(THE PIBROCH)
瓶詰めハイランズ&アイランズ・スコッチウイスキー社(ボトラーズ(※1))。フィンラガンで知られる、ザ・ヴィンテージ・モルト・ウイスキー社の姉妹会社
蒸溜所非公開(アイラ島の蒸溜所)
タイプシングルモルト・スコッチウイスキー(アイラ)
熟成年数表記なし(NAS)
アルコール度数46%(2026年10月に40%から変わった)
内容量700ml
ラベルの言葉HEAVILY PEATED ISLAY SINGLE MALT(ピート(※2)をしっかり効かせたアイラのシングルモルト)
輸入元株式会社都光
売っとる店リカマン(リカーマウンテン)の限定品。リカマンの店と、通販の一部の店(数量限定)
実勢価格税込5,600〜6,200円くらい

(※1)ボトラーズ=蒸溜所から原酒を買って、自分のところのラベルで瓶詰めする会社
(※2)ピート=泥炭。麦芽を乾かすときに焚くと、煙の香りが付く

テイスティング

ここからは、ストレートで飲んだ感想や。

👃 香り

📕 テイスティング

しっかりとしたピート香。

🗣️ マッサンの感想

まず来るんはアルコールの刺激。そのあと、柑橘とりんごの香りが出てくる。

👅 味わい

📕 テイスティング

アイラ特有のヘビースモークに、りんごや麦芽由来の甘やかな味わいが続く。

🗣️ マッサンの感想

口に入れると、まずアルコール感がくる。そのあとにオレンジとレモン、りんご、麦芽。最後に湿った土みたいなスモークと、ヨード(※1)の香りが広がる。

🏁 余韻

📕 テイスティング

※余韻についての説明は出てへん。

🗣️ マッサンの感想

オレンジの明るさのあとに、ビターチョコのほろ苦さが残る。

(※1)ヨード=ヨードチンキなどの消毒薬を思わせる、薬っぽい香り。くわしくはメディシナルの用語記事へ

飲んどるうちに、印象が変わった。

注いですぐはアルコール感が立って、柑橘とりんごが前に出る。ワイが思い浮かべたんはカリラやった。

しばらく置いてから飲むと、アルコール感が薄れて、香りが開いて重厚になってくる。今度はラガヴーリンを感じたんや。

🗣️ マッサンの一言

ピートの効いたアイラやのに、柑橘とりんごの明るさがちゃんと前に出てくる。最後はビターチョコで、きゅっと締まるのがええんよ。

名前の由来は、アイラ島のウイスキーを運んだ船

ピブロックは、アイラ島と本土を行き来しとったクライド・パファー(※1)の名前。表ラベルの「1923-1967」は、初代ピブロック号が造られた年と、解体された年や。

ザ・ピブロックの表ラベル(船の絵と1923-1967)
表ラベル。浜に乗り上げた船のそばで、馬車が荷を運んどる

初代ピブロック号の歩みを、順に並べるとこうなる。

  1. 1923年:スコットランドのボウリングにある造船所、スコット&サンズで初代ピブロック号が生まれる。持ち主は、ラガヴーリン蒸溜所を持っとったマッキー兄弟
  2. 本土から石炭と大麦をアイラ島へ運んで、帰りはウイスキーを積んで本土へ戻る。これを34年あまり続けた
  3. 1946年:アイラ海峡で岩にぶつかって浸水。それでも自力でキャンベルタウンの港にたどり着いて、積んどったウイスキーは無事やった
  4. 1957年:同じ名前の2代目と交代
  5. 1967年:名前を変えて働き続けとった初代が、解体される

(※1)クライド・パファー=スコットランドの島々へ荷を運んだ、小さな蒸気の貨物船

🧐 へぇ〜! ボトル豆知識(タップで開く)

ピブロックは、バグパイプの音楽の名前
Pibroch(ピブロック)は、スコットランドのハイランド地方に伝わる、バグパイプで奏でる長い曲のこと。ゲール語の piobaireachd から来とって、もとは「パイプを吹くこと」という意味や。

ラベルのいちばん上は「海の働き者」
表ラベルの「WORKHORSE OF THE SEAS」は「海の働き者」。黒い帯の説明にも、スコットランドの沿岸の海運を支えた働き者で、離れた島の暮らしを支える命綱やったと書いてある。

中身はどこの蒸溜所?手がかりを5つ並べてみる

ボトルに書いてあるのは、アイラ島の蒸溜所ということだけ。手がかりを1つずつ並べていくと、ワイの予想はカリラとラガヴーリンに寄っていく。

手がかり① 昔の12年には「たぶんボウモア」

ピブロックというブランドが生まれたのは1997年。昔は12年熟成・43%で、ヨーロッパで売られとった。

この昔の12年について、2008年に海外で出たボトラーズのガイドには「たぶんボウモア」と書いてある。同じガイドは、姉妹ブランドのアイリークを「たぶん若いラガヴーリン」と書いとる。

ザ・ヴィンテージ・モルト・ウイスキー社の創業者、ブライアン・クルックさんは、ボウモアで輸出の責任者をしとった人。ボウモア説が出てくるのも分かる話や。

ただ、息子のアンドリューさんは2025年の取材で、同じグループのフィンラガンとアイリークについて「ボウモアとのつながりは、原酒の出どころについては見当ちがい」と話しとる。

この会社は、蒸溜所からニューメイク(※1)を買うて、自分のところの樽で寝かせるやり方も取っとる。同じ「ピブロック」の名前でも、昔の12年といまの46%の中身が同じ蒸溜所とは限らへんのや。

(※1)ニューメイク=蒸溜したばかりの、樽に入れる前の原酒。スコッチは樽で3年以上寝かせて、はじめてウイスキーと名乗れる

手がかり② ラベルの「HEAVILY PEATED」と、3本のテイスティングノート

ザ・ピブロックの裏ラベル
裏ラベル

裏ラベルに書いてあるのは、「アイラ島屈指の蒸溜所のひとつ」から瓶詰めした、スモーキーなシングルモルトということだけ。表ラベルには「HEAVILY PEATED(ピートをしっかり効かせた)」とある。

ほな、アイラ島のカリラ・ラガヴーリン・ボウモアは、それぞれ自分とこの定番の煙をどう紹介しとるんやろ。並べてみよか。

ディアジオは、カリラ12年の香りを「控えめな柑橘の果実味に、バスオイルや歯医者のうがい薬のような香り」と紹介しとって、煙は「ほとんど感じない」。煙が出てくるのは味わいのほうで、「軽く香るスモーク」や。

ラガヴーリン16年は、香りから「強い香りのピートスモークに、ヨードと海藻、豊かで深い甘さ」。

ボウモア12年は、レモン果汁とヘザーのはちみつに、「やわらかく土っぽいスモーク」。

ラベルの「しっかりピート」にいちばん近いのは、ラガヴーリンの強いスモークや。ただ、どれも各蒸溜所の定番のテイスティングノート。ピブロックの樽や年数は明かされてへんから、手がかりの1枚、くらいに見といてな。

手がかり③ ワイの舌は、注ぎたてカリラ、置いたらラガヴーリン

ワイが飲んで感じた特徴を、3本の公式テイスティングノートと並べてみたで。香りと味わいを合わせて、似たものを探すとこうなる。

ワイが感じたこと カリラ12年 ラガヴーリン16年 ボウモア12年
柑橘 控えめな柑橘の果実味 — レモン果汁
土っぽいスモーク 軽く香るスモーク ドライなピートスモーク やわらかく土っぽいスモーク
ヨード・薬っぽい香り 歯医者のうがい薬のような香り ヨード —
重厚な印象 — 強い香り、豊かで深い甘さ —
ビターチョコ — — ダークチョコレート

ボウモアとは、柑橘、土っぽいスモーク、チョコの3つが重なる。昔のボウモア説も、たしかに気になるところや。

それでも、飲んだワイの頭に浮かんだのはカリラとラガヴーリン。注ぎたての柑橘はカリラ、置いたあとの重厚さとヨードはラガヴーリンやった。

テイスティングノートではボウモア、舌ではカリラとラガヴーリン。ここで答えが割れるんや。

手がかり④ ピブロック号が通っとった蒸溜所

2代目のピブロック号は、1957年から1970年代まで働いた。カリラ・ラガヴーリン・ポートエレンの3つの蒸溜所に大麦を運び込んで、ウイスキーを運び出しとった船や。カリラのビジターセンターの写真にも、この船がたくさん登場する。

初代はラガヴーリンの持ち主の船やったから、ピブロック号と縁のある蒸溜所は、この3つになる。

このうちポートエレンは、1983年に閉まって、2024年3月に動き出したばかり。新しく造った原酒はまだ3年の熟成に届いてへんから、いま使えるのは閉まる前の、40年をゆうに超える原酒だけや。6,000円前後のボトルに入っとるとは考えにくい。

ここから先は、ワイの妄想やけどな。船の名前を付けたボトルやったら、その船が運んだ蒸溜所の原酒を詰めたくなるもんやろ。そう考えると、残るのはカリラとラガヴーリン。ワイの舌が選んだ2つと、ぴったり重なるんや。

もうひとつ気になるのが、ラベルの年。1997年にブランドが名前をもろたんは、カリラとラガヴーリンの荷を運んだ2代目のほうやった。ところが、いまのラベルの「1923-1967」は、ラガヴーリンの持ち主の船やった初代のほう。わざわざ初代を選んだんやとしたら、ラガヴーリンへの目配せにも見えてくる。

船の名前を付けたボトルから、その船が運んだ蒸溜所の味がしたんやとしたら、なかなかロマンのある話やろ?

手がかり⑤ 同じグループのフィンラガンでも、浮かんだのは同じ2つ

同じグループのフィンラガン カスクストレングスを飲んだときも、ワイが最初に感じたんはカリラ。もう一度飲んだら、ラガヴーリンも捨てきれへんようになった。

フィンラガンとアイリークは、別々の蒸溜所の原酒。ピブロックがどっちかと同じ蒸溜所なんか、それとも3つ目なんかは分からへん。けど、同じグループの別のボトルで、同じ2つの名前が浮かんだ。偶然かもしれんけど、よう揃うたもんやと思う。

ワイの予想|第一候補カリラ、第二候補ラガヴーリン、第三候補ボウモア

手がかりをまとめると、昔の資料にはボウモア説がある。ラベルの煙の強さはラガヴーリン寄りで、船の歴史をたどっても、カリラとラガヴーリンに縁が深い。何より、ワイが飲んで思い浮かべたんは、この2つやった。

ほな、順番を付けるで。第一候補はカリラ、第二候補はラガヴーリン、第三候補はボウモアや。

注いですぐ、最初に浮かんだのがカリラ。置いたあとの重厚さとヨードはラガヴーリン。ボウモアは、昔の資料とテイスティングノートの重なりで3番目に置いた。答えは出えへんけど、予想しながら飲む時間がまた楽しいんや。

メリット・デメリット

✅ メリット

  • ✅46%のアイラモルトが6,000円前後:実勢は税込5,600〜6,200円くらい
  • ✅ストレートもハイボールもいける:ストレートは時間で変わる香り、ハイボールはスモークと柑橘を楽しめる
  • ✅蒸溜所を予想しながら飲める:ボウモア説・カリラ・ラガヴーリンと、話のネタが尽きへん

❌ デメリット

  • ❌注いですぐはアルコール感が立つ:香りが開くまで、少し待つことになる
  • ❌蒸溜所が分からへん:蒸溜所で選びたい人には、手がかりが少ない
  • ❌買える店が限られる:リカマンの限定品で、数量も限られとる

🗣️ マッサンの一言

買える店が限られるのは、裏を返せばリカマンに行く楽しみがひとつ増えるってことや。店の棚でこの船のラベルを見かけたら、思い出してな。

候補の3本と比べる

ザ・ピブロック カリラ12年 ラガヴーリン16年 ボウモア12年
度数 46% 43% 43% 40%
熟成年数 表記なし 12年 16年 12年
実勢(700ml) 税込5,600〜6,200円くらい 税込6,200〜6,900円くらい 税込10,900〜12,000円くらい 税込5,400〜5,900円くらい
うちのレビュー この記事 — ラガヴーリン16年 ボウモア12年

おすすめの飲み方|ストレートは少し置いて。ハイボールもええ

ストレートなら、注いでからしばらく置いてみてほしい。注ぎたてと置いたあとで、ひと口ずつ飲みくらべるのも楽しいで。

ハイボールにすると、湿った土みたいなスモークと柑橘が出てくる。

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▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
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📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方

まとめ|注ぎたてはカリラ、置いたらラガヴーリン

ザ・ピブロックは、アイラ島のウイスキーを運んだ船の名前を持つ、蒸溜所非公開のシングルモルト。2026年10月から46%になった。

ワイが感じたのは、柑橘とりんご、湿った土のスモークとヨード。余韻はオレンジとビターチョコ。

🗣️ マッサンの一言

みんなは注ぎたてと、しばらく置いたあと、どこの蒸溜所を思い浮かべるやろ。飲んだら、ワイにも答えを聞かせてほしいで。

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アイラ島のウイスキーを運んだ船の名前を持つ、秘密のアイラモルト

よくある質問

Q. どこの蒸溜所のウイスキー?
A. 非公開で、アイラ島の蒸溜所ということだけが分かっとる。昔の12年には「たぶんボウモア」という説がある。ワイの予想は、第一候補がカリラ、第二候補がラガヴーリン、第三候補がボウモア。くわしくは上の「手がかり」の章で。

Q. 40%と46%は、何がちがう?
A. 日本で売られとった40%が、2026年10月に46%に変わった。原酒が同じかどうかは明かされてへん。ワイが飲んだのは46%のほうや。

Q. 何年熟成?
A. 年数の表記はない(NAS)。スコッチやから、法律で決まった最低3年は樽で熟成しとる。

公式情報・参考リンク

📰 造り手・販売店・船の記録ほか

※価格・スペック・発売情報は本記事執筆時点のもの。
最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

📖 この記事に出てきた用語(タップで辞典へ)

分からん言葉があったら、ここから用語辞典でサクッと確認してな。

ピート/ピーテッド…泥炭(ピート)で麦芽を燻して付ける、焚き火や正露丸みたいなスモーキーな香りのことや。

カスクストレングス…樽から出したまま、加水でうすめてへん高い度数のボトルのこと。香りも味も力強い。

NAS(ノンエイジ)…熟成年数をラベルに書いてへんウイスキーのこと。年数のちがう原酒を組み合わせることもあるけど、NASっちゅう言葉だけでは中身の年数までは分からへん。

スコッチ…スコットランド産・3年以上熟成のウイスキー。世界5大ウイスキーの主役で樽芸術の本場や。

シングルモルト…単一蒸溜所のモルト原酒だけで作るウイスキー。蒸溜所の個性がそのまま出る。

アイラ…スコッチ6大産地のひとつ。ピートを効かせたスモーキーな銘柄で知られる、蒸溜所がひしめく島やで。

ハイランド…スコッチで一番広い産地。蒸溜所ごとに個性がバラバラの『多様性のデパート』や。

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