日本酒を仕込んどった杉の樽に、ウイスキーを入れる。六甲山 ピュアモルト 杉樽フィニッシュ5年は、そういう一本や。
※これは公式情報をもとにした予習レビューやで。

【結論】こんな人におすすめ
- ✅日本酒の樽の香りがウイスキーに乗る、その発想にワクワクする人
- ✅58度の加水なし・冷却濾過なしを、ちびちび楽しみたい人
- ✅六甲山の定番を、まず小さい瓶で1本試してみたい人
- ✅水を1滴ずつ落として、香りの開き方を追いかけるのが好きな人
逆に、まろやかで飲みやすい一本を探しとるなら、水楢5年のほうが素直やな。こっちは度数で殴ってくる側やで。
基本情報
| 商品名 | 六甲山 ピュアモルト 杉樽フィニッシュ 5年 |
| 種類 | ピュアモルト |
| 原酒 | 5年熟成のスコットランド産モルト原酒 |
| 樽 | 菊正宗酒造の「樽酒」に使われた吉野杉の四斗樽(72L)。六甲山で2か月追熟 |
| 造り | 加水なし・冷却濾過なし |
| 度数・容量 | 58度・200ml/500ml |
| 値段 | 5,500円(200ml) |
名前だけ見たら「杉樽で5年寝かせたんか」と思うかもしれん。ちゃうねん。5年寝かせたんはスコットランドのほうや。その5年もののモルト原酒を買うてきて、六甲山の杉樽に入っとったんは最後の2か月だけやねん。
主役は、最後の2か月
5年と2か月。数字だけ見たら、2か月なんて誤差みたいなもんやろ。せやけどこのボトルの名前は「杉樽フィニッシュ」や。看板を張っとるんは、その2か月のほうやねん。
使うとる樽が、また渋い。菊正宗酒造の「樽酒」に使われた吉野杉の四斗樽や。四斗樽は72Lで、ウイスキーの樽としてはかなり小さい。
日本酒の樽酒を仕込んだあとの杉には、清酒の香りが残っとる。そこへウイスキーを入れるんやから、木の香りだけやのうて酒の記憶ごと移る作りやな。
ほんで、なんで2か月なんか。杉は香りの出やすい木や。長いこと入れっぱなしにしたら、杉に全部持っていかれてまう——そこを避けるための短い仕上げなんちゃうかな。ここはワイの読みやから、ほんまのとこは分からん。ただ、2か月という数字はそう読みたなる短さやねん。
なんで58度で瓶に詰めるん?
このボトルは加水なし・冷却濾過なしや。
ふつうウイスキーは、瓶に詰める前に水を足して度数をそろえたり、冷やして濾して濁りのもとを取ったりする。その工程を両方やってへん、いうことやな。
清酒の繊細な香りを活かすなら、余計なことをせんほうがええ——そういう判断やと思うで。濾すときに一緒に落ちてまう香りの成分があるから、香りを主役にしたい酒ほど、そこを触りたないねん。
結果として58度。数字だけ見たら身構えるかもしれんけど、水で薄めてへんぶん、香りがぎゅっと詰まっとると考えたらええ。
予習テイスティング
六甲山蒸溜所が案内しとる味の方向と、そこからワイが思い描いとることを並べていくで。
👃 香り
📕 公式テイスティング(六甲山蒸溜所)
吉野杉、清酒のニュアンス。
🗣️ マッサンの予想
公式が挙げとるんが、まさかの杉と清酒や。ウイスキーのノートでこの2つが並ぶんは、なかなか無い。
杉いうたら、新しい箱を開けたときのあのスッとした香りやな。そこに日本酒っぽい甘い香りが重なっとるんちゃうかな。グラスに鼻を近づけた瞬間に、酒屋の蔵の入口みたいな景色が出てくるんやないかと予想するで。
👅 味わい
📕 公式テイスティング(六甲山蒸溜所)
杏子、蜂蜜、ドライフルーツ。
🗣️ マッサンの予想
ここがおもろい。香りは杉と清酒やのに、味の言葉は杏子・蜂蜜・ドライフルーツ——ぜんぶ果実と甘みの方向やねん。
杉だらけの一本やのうて、木の香りの向こうにフルーティな甘さが座っとる作りやと思うねんな。58度やから、その甘さも濃いめに出てくるんちゃうかな。
🏁 余韻
📕 公式テイスティング(六甲山蒸溜所)
フルーティでやわらかな余韻。
🗣️ マッサンの予想
58度と聞いて身構えた人ほど、ここで拍子抜けするかもしれん。公式が置いとる言葉は「やわらか」やからな。
ガツンと来て、引き際はふわっと。そういう落差のある一本やと予想するで。ワイは度数の高いウイスキーが好きやから、この落差はかなり気になっとる。
🗣️ マッサンの一言
ワイは高い度数のウイスキーが好きなんや。カスクストレングスの、ガツンと来るやつでニヤけてまう口やねん。
せやからこの58度・加水なし・冷却濾過なしという並びを見た瞬間、「これはワイ向けや」と思てもうた。そこへ杉と清酒の香りが乗るんやから、気にならんわけないやろ?🥃
杉樽に入る前、どんな樽におったんやろ
ここまで読んで、ひとつ引っかからへんかった? スコットランドで5年寝かせた——そこまでは分かる。けどその5年をどんな樽で過ごしたんかは、どこにも書いてへんのや。
六甲山蒸溜所が明かしとるんは「厳選された5年熟成のスコットランド産モルト原酒」まで。樽の種類は伏せたままやねん。
ほな、ここから先はワイの妄想やけどな。公式が出してくれたテイスティングノートを並べて眺めとったら、ある程度は絞れる気がしてきたんや。
まず煙がゼロ。公式の味わいチャートで、スモーキーは5段階の□□□□□や。ピートを焚いてへん麦芽で造られた原酒やな。ここはほぼ間違いない。
次に蜂蜜と杏子。杉樽に入っとったんは最後の2か月だけやろ? 杉が足したんは「清々しい吉野杉の香り」と「清酒の気配」——そこは公式も書いとる。ということは、杏子・蜂蜜・ドライフルーツは、杉樽に入る前から持っとった顔やねん。
この蜂蜜と杏子っちゅう組み合わせ、バーボン樽(バーボンを寝かせたあとの空き樽)がいちばん出しやすい顔やねん。バニラ、蜂蜜、洋梨、アプリコット。ウイスキーの世界では、ほぼこの並びで出てくる。
ほんでドライフルーツ。これだけはシェリー樽寄りの言葉や。ただ、シェリー樽でがっつり寝かせた酒やったら、ふつうはレーズンや黒蜜みたいな濃い言葉が先頭に来る。杏子と蜂蜜のうしろに置かれとるあたり、主役やのうて脇役やと思うねんな。
そこから出したワイの読みは、「バーボン樽が土台。シェリーがちょっとだけ混じっとるかも」や。
度数からも同じ景色が見えるで。5年で58度っちゅうのは、実はごくふつうの数字なんや。スコットランドの倉庫では年に2%ほど度数が抜けていくから、63%くらいで樽に詰めて5年置いたら、だいたいこのへんに落ちてくる。つまり奇をてらわん、まっとうな寝かせ方をされた原酒やということやな。
この値段、どう見たらええ?
ここ、ちょっと考えたいとこや。
| 銘柄 | 樽 | 度数・容量 | 造り | 値段 |
|---|---|---|---|---|
| 杉樽フィニッシュ5年(この記事) | 吉野杉の四斗樽で2か月追熟 | 58度・200ml/500ml | 加水なし・冷却濾過なし | 5,500円(200ml) |
| 水楢5年 | 日本産ミズナラ | 42度・720ml | — | 9,900円 |
| 水楢5年 ピーテッド | 日本産ミズナラ | 42度・720ml | — | 9,900円 |
| スモーキーエディション | — | 42度・720ml | — | 7,150円 |
この杉樽フィニッシュには200mlと500mlの2つがある。うちで値段を確かめられたんは200mlのほうで、5,500円や。720mlの兄弟が9,900円やから、単純に量で割ったら杉樽フィニッシュのほうが高うつく計算になるな。
せやけど、同じ物差しで比べるボトルやないと思うねん。72Lの小さい樽で2か月だけ仕上げて、加水も濾過もせんと瓶に詰める。手間のかかり方がそもそもちがうし、数もたくさんは作られへん。
小さいほうの200mlも、「お試しサイズ」というより「これくらいの量で十分に濃い」という設計に見えるな。58度を200ml。ちびちびやったら、けっこう長いこと楽しめるで。気に入ったら500mlのほうへ、という進み方もできるわけや。
メリット
✅ メリット
- ✅日本酒の樽の香りが乗る:菊正宗の樽酒に使われた吉野杉。木だけやのうて清酒の記憶ごと移す仕上げや
- ✅加水なし・冷却濾過なしの58度:香りを削らんまま瓶に詰めとる。度数好きにはたまらん仕様やな
- ✅香りと味の方向がちがう:香りは杉と清酒、味は杏子と蜂蜜。追いかける楽しみが1本に2つある
- ✅200mlから試せる:5,500円。720mlの定番より、最初の一歩としては軽い。気に入ったら500mlもある
デメリット
❌ デメリット
- ❌58度は誰にでも勧められへん:ストレートでぐいぐいいくタイプやない。加水しながら探るつもりで
- ❌量で割ると割高に見える:200mlで5,500円。720mlの定番と同じ物差しで見ると高う感じる
- ❌杉の香りは好みが分かれる:木の香りが苦手な人には、最初の一口がしんどいかもしれん
- ❌六甲山で蒸溜した原酒やない:原酒はスコットランド産。六甲山がやっとるんは最後の2か月や
🗣️ マッサンの一言
日本酒の樽でウイスキーを仕上げる。字で書いたら一行やけど、よう考えたらすごい話やで。杉の樽は日本酒のためのもんやったのに、それをウイスキーに使おうと思た人がおる。ほんで実際に商品になって、棚に並んどる。そういう発想が形になっとるだけで、ワイはもう嬉しいねん。🥃
飲むならこうしたい
まずはストレートを少しだけ。58度やから、いきなりゴクっといったらもったいない。グラスに10mlくらい入れて、香りから入るのがええと思う。
そのあと水を1滴ずつ。度数が高い酒は、水を足すと香りの出方がガラッと変わる。杉と清酒の香りがどう動くか、1滴ごとに確かめる——この一本はそういう遊びが似合うで。
ロックはおすすめせえへん。せっかく濾さずに残した香りが、冷えると閉じてまう。冷やすなら、グラスだけ軽く冷やすくらいにしとくほうがええな。
ハイボールにするなら、量が量やから覚悟が要る。200mlの瓶やと、あっという間に無くなるで。
🥃 ウイスキー専門店でも探す
品揃え豊富な専門店なら、レア銘柄や限定品も見つかりやすいで。価格を比べる時の選択肢に入れてみてな。
▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
▶ MALKS(モルクス)(ベルーナ運営・希少/限定ボトルに強い)
📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方
まとめ|5年より、最後の2か月
六甲山 ピュアモルト 杉樽フィニッシュ5年は、スコットランドで5年寝かせたモルト原酒を、菊正宗の樽酒に使われた吉野杉の四斗樽で六甲山が2か月だけ仕上げた一本や。58度で、200mlと500mlがある。
加水なし、冷却濾過なし。清酒の香りを削らんように、余計なことをせんと瓶に詰めとる。
5年かけて育った原酒が、最後の2か月で日本酒の樽と出会う。その2か月が名前になっとる——そこがこのボトルのおもろいとこやな。
🗣️ マッサンの一言
杉の樽の中で、スコットランドのモルトが日本酒の記憶と混ざる。2か月て、人間でいうたらほんの短い出張みたいなもんやろ?その短い時間で、ボトルの名前が変わるくらいの何かが起きとるわけや。ウイスキーって、ほんまにおもろいな。🥃
よくある質問
Q. 杉の樽って、木の匂いがきつなりすぎひん?
そこを避けるための2か月やと思うで。杉は香りの出やすい木やから、長う入れたら杉が主役になってまう。実際、公式の味わいの言葉は杏子・蜂蜜・ドライフルーツと、果実の方向や。杉一色の一本やないと読めるな。
Q. なんで200mlの小さい瓶があるん?
使うとる樽が72Lの四斗樽やからな。ウイスキーの樽としては小さいほうやし、加水もしてへんから、そもそも本数が多う作られへん。58度を200ml、というのは量としてもちょうどええ。もっと長う付き合いたい人には500mlのほうも用意されとるで。
Q. 58度って、初心者が飲んでも大丈夫?
いきなりストレートでガブっといくんは、さすがに勧められへん。少量をグラスに入れて、水を1滴ずつ足しながら自分の好きな濃さを探すのが安心や。六甲山の定番から入るなら、まずは42度の水楢5年のほうが素直やな。
公式情報・参考リンク
📰 六甲山蒸溜所の公式情報
- 六甲山蒸溜所 公式サイト(商品紹介・蒸溜所・見学)
- 六甲山蒸溜所 公式オンラインショップ(値段・テイスティングノート)
※値段・スペックは変わることがあるで。最新情報は公式オンラインショップで確かめてな。
📖 この記事に出てきた用語(タップで辞典へ)
分からん言葉があったら、ここから用語辞典でサクッと確認してな。
ピート/ピーテッド…泥炭(ピート)で麦芽を燻して付ける、焚き火や正露丸みたいなスモーキーな香りのことや。
カスクストレングス…樽から出したまま、加水でうすめてへん高い度数のボトルのこと。香りも味も力強い。
シェリー樽…スペインの酒精強化ワイン「シェリー」を熟成させた樽や、ウイスキー用にシェリーで風味づけ(シーズニング)した樽。中身のシェリーの種類で味の向きが変わるんや。
ミズナラ樽…日本産のオーク(ナラ)の樽。白檀やお香みたいな“和”の香りが付く、世界が憧れる希少な樽やで。
フィニッシュ(追熟)…熟成の仕上げに、別の樽へ移して短期間寝かせること。最後にその樽の風味を上乗せする技や。
ブレンデッドモルト…複数の蒸溜所のモルト原酒だけを混ぜたウイスキー。グレーンは入れへんのがポイントやで。
バーボン…アメリカ生まれのウイスキー。コーン51%以上+焦がした新樽(バレル)熟成が主な条件やで。


コメント