厚岸(あっけし)蒸溜所の新しいシリーズ「葛飾北斎/十二支シリーズ」が始まるで。1本目は、2027年の干支の「未(ひつじ)」や。
名前は「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー 未/HITSUJI」。6年かけて24本を出した「二十四節気シリーズ」(※1)が2026年8月に完結して、そのあと最初に出るボトルになる。
香りは、チョコレートとカステラの甘さに、オレンジやみかんの柑橘。そこへピート(※2)の煙と潮気が重なる。52%・700mlで、参考小売価格は36,300円(税込)。2026年11月下旬から順次、全国で発売される。
ラベルの羊は、葛飾北斎の『北斎漫画』から。紙管の化粧箱と、24金コーティングの栞(しおり)も付いてくるで。
(※1)二十四節気=1年を24に分けて、それぞれに季節の名前をつけたもの。立春・夏至・秋分・冬至もそのひとつ
(※2)ピート=泥炭。これを焚いて麦芽をいぶすと、焚き火みたいな煙の香りがつく。くわしくはピートの用語記事へ
厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー 未/HITSUJI(700ml・52%)
参考小売価格:36,300円(税込)・2026年11月下旬から順次発売
葛飾北斎/十二支シリーズの第一弾。紙管の化粧箱と24金コーティングの栞つき。
【結論】こんな人におすすめ
- ✅厚岸の、柑橘とピートが重なる味わいが好きな人
- ✅二十四節気シリーズを追いかけてきて、次の厚岸が気になる人
- ✅新しいシリーズを、1本目から集めたい人
- ✅2027年・未年の贈り物や、記念のボトルを探しとる人
厚岸 未/HITSUJIの基本情報
| 商品名 | 厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー 未/HITSUJI |
| 蒸溜所 | 厚岸蒸溜所(北海道厚岸郡厚岸町) |
| タイプ | シングルモルト・ジャパニーズウイスキー |
| 原材料 | モルト(大麦(イギリス、北海道産)) |
| 熟成年数 | 表記なし(ノンエイジ(※1)) |
| 樽 | シリーズの基本はバーボン樽・シェリー樽・ミズナラ樽(※2)。未での組み合わせ方は発表なし |
| アルコール度数 | 52% |
| 内容量 | 700ml |
| 本数 | 発表なし |
| 参考小売価格 | 36,300円(税込) |
| 発売 | 2026年11月下旬から順次、全国で |
| シリーズ | 葛飾北斎/十二支シリーズの第一弾(2027年の干支) |
| 付いてくるもの | スパイラル紙管の化粧箱・24金コーティングの栞 |
| 所有会社 | 堅展実業株式会社 |
(※1)ノンエイジ=熟成年数をラベルに書かへんタイプのこと。くわしくはNAS(ノンエイジ)の用語記事へ
(※2)ミズナラ樽=日本のナラの木、ミズナラで作った樽。お香や白檀みたいな和の香りで知られる。くわしくはミズナラ樽の用語記事へ
二十四節気の次は、10年以上かけて育てる十二支のシリーズ
厚岸蒸溜所はこれまで、日本の季節をテーマにした二十四節気シリーズを出してきた。2020年10月に始まって、2026年8月の24本目で完結したシリーズや。
その次に取り組むのが、10年以上の歳月をかけて育てていく、いくつかの長期シリーズ。年に1回それぞれのテーマに向き合って、その年の厚岸が表現すべき原酒を選び、ブレンドする。
それを積み重ねて、厚岸の時間そのものを記録するシリーズにする構想なんや。

その第一弾が十二支。チーフブレンダーの立崎勝幸さんは、12年でひと巡りする十二支を、長期シリーズにふさわしいテーマやと話しとる。
樽の基本は、バーボン樽・シェリー樽・ミズナラ樽の3つ。バーボン樽の明るさ、シェリー樽の奥行き、ミズナラ樽の日本的な余韻を、干支ごとの個性に合わせて組み直していく。
着想のひとつは、時代を越えて愛される音楽。1960年代に生まれたロックバンドの曲がいまも世界中で聴かれとるように、目指すのは長く飲み継がれる作品群や。
1本目が「未」なのは、2027年の干支やから
未(ひつじ)が表すのは、穏やかさ、調和、そして人と人との間に生まれる親しみ。
この1本で表現するのは、「飾らない素直さと、誰の心にも届く真っ直ぐな力」。親しみやすいのに、強く記憶に残る。そんな始まりの1本を目指しとるんやな。
ラベルは『北斎漫画』の羊。紙管の箱と24金の栞つき
『北斎漫画』は、江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の代表作のひとつ。人物、動植物、建物、妖怪まで、いろんな絵を集めた画集や。
いまのストーリー漫画とはちがうけど、動きのある描き方は国内外に広く影響を与えた。西洋でも、たくさんの芸術家が『北斎漫画』から着想を得とる。
この画集には、十二支の動物もたくさん描かれとる。シリーズでは、これを毎年の干支ボトルにしていく予定や。

箱は、紙を筒状に巻いたスパイラル紙管。これまでの箱型より、ぐっと重厚感がある。
そして、どのボトルにも北斎の羊の絵を生かした栞が付く。24金のコーティングがしてあるで。
厚岸蒸溜所が目指しとるのは、視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚の五感で楽しむ「総合芸術」としてのウイスキー。手に取る箱と栞まで作り込むのは、その考え方からなんやな。
予習テイスティング
二十四節気の24本のテイスティングノートには、柑橘・醤油・胡椒・生姜・潮の言葉がくり返し出てくる。未のノートにも、この顔ぶれがそろっとる。
👃 香り
📕 公式テイスティング
チョコレートとカステラの甘さ、オレンジ、レモン、みかん、八朔、ピートの煙香と潮気の輪郭
🗣️ マッサンの予想
チョコレートとカステラの甘さに、4種類もの柑橘が重なるんやな。気になるんは、そこにピートの煙と潮気がどう入ってくるか。甘いお菓子みたいな香りの奥から、アイラを思わせるスモーキーさがすっと顔を出すんちゃうかな。
👅 味わい
📕 公式テイスティング
オレンジとみかんの甘さ、レモンとライムの酸味、バターのコクと醤油の香ばしさ
🗣️ マッサンの予想
オレンジとみかんの甘さを、レモンとライムの酸味がきゅっと引き締めてくれそうや。後半に来るんが、バターのコクと醤油の香ばしさ。52%の厚みもあって、みたらし団子みたいな甘じょっぱい方向へ進むと予想するで。
🏁 余韻
📕 公式テイスティング
黒胡椒と生姜、レーズンの甘さ、塩気と柑橘ピールのほろ苦さ、懐かしいオレンジ飴の余韻
🗣️ マッサンの予想
黒胡椒と生姜でピリッと締まったあと、最後に懐かしいオレンジ飴の甘さが戻ってくるんちゃうかな。塩気と柑橘の皮のほろ苦さも混ざるから、甘ったるい終わり方にはならへんと思う。
🗣️ マッサンの一言
チョコとカステラで始まって、オレンジ飴で終わる。お菓子屋さんの棚を端から端まで歩いとるみたいなノートや。それでいて、ピートの煙と潮気もちゃんと忘れてへん。そこが厚岸やなと思う。
厚岸蒸溜所|アイラに憧れて、牡蠣の町で2016年に蒸溜を始めた

厚岸蒸溜所は、北海道の東、厚岸町にある。日本でも有数の牡蠣の産地として知られる町や。
始まりは、代表の樋田恵一さんが約20年前に、アイラ島のアードベッグ17年に出会ったこと。「スコットランドの伝統的な製法で、アイラモルトのようなウイスキーを造りたい」。その思いで、2016年10月に蒸溜を始めた。
厚岸を選んだ理由は、この土地にある。泥炭層を通ってくる仕込み水に、冷涼で湿潤な気候、よく出る海霧。蒸溜所の北東には、別寒辺牛(べかんべうし)湿原が広がっとる。
設備は、スコットランドのフォーサイス社製。そのフォーサイス社に「どんな原酒を造りたいか」と聞かれて、樋田さんがお手本に挙げたのがアイラ島のラガヴーリンやった。
せやから、2基あるポットスチル(※1)は、ラガヴーリンと似た形をしとる。
熟成庫は、昔ながらのダンネージ式(※2)に加えて、ラック式(※3)もある。ラック式のひとつは厚岸湾のすぐそばに建てて、海の香りが熟成にええ影響を与えるという狙いや。
2018年に初めての商品を出して、2020年10月から二十四節気シリーズが始まった。そのうちのブレンデッド「処暑」は、2022年のワールド・ウイスキー・アワードで、ブレンデッドウイスキーの世界最高賞に輝いた。
アイラへの憧れから始まった厚岸のウイスキーは、いまでは「ジャパニーズアイラ」と呼ばれることも増えてきた。チーフブレンダーの立崎さんも、これを「とても光栄」と言うとる。
(※1)ポットスチル=銅でできた蒸溜器。厚岸のものは、首がまっすぐ立つ「ストレートヘッド」で、胴が玉ねぎみたいにふくらんだ「オニオンシェイプ」。形で原酒の味が変わる。くわしくはポットスチルの用語記事へ
(※2)ダンネージ式=土の床に、樽を2〜3段に寝かせて積む昔ながらの熟成庫
(※3)ラック式=金属の棚に、樽を何段も積み上げる熟成庫
🧐 へぇ〜! ボトル豆知識(タップで開く)
① 蒸溜所の下には、発泡スチロールが敷いてある
厚岸蒸溜所のあたりは湿原で、泥炭層の下は地下50mあたりまでやわらかい地盤や。そのままでは建物の杭が打てへん。そこで、建物の下の土を取りのぞいて、かわりに発泡スチロールを敷き詰める「コロンブス工法」で建てたんや。重い土を軽い発泡スチロールに入れ替えて、やわらかい地盤にかかる重さを減らしたんやな。
② 二十四節気には、オリジナルの曲があるボトルもある
二十四節気の「冬至」と「霜降」には、十七絃箏とバイオリンで奏でるオリジナル楽曲があって、配信で聴ける。五感で楽しむウイスキーの「聴覚」も、本気で作っとるんや。
③ ラベルの監修は、『北斎漫画』のコレクター
未のラベルには「浦上蒼穹堂 監修」の文字がある。浦上蒼穹堂は東洋古陶磁の美術商で、代表の浦上満さんは、世界屈指の『北斎漫画』コレクターとして知られる人や。
④ 厚岸もアイラも、牡蠣の土地
アイラ島には、生牡蠣にウイスキーをかけて食べる文化がある。厚岸蒸溜所も、殻付きの生牡蠣にウイスキーを数滴たらす食べ方を紹介しとる。アイラに憧れた蒸溜所が、同じ牡蠣の町に建っとるのは、ええ巡り合わせやな。
メリット・デメリット
✅ メリット
- ✅新しい長期シリーズの1本目:十二支シリーズは、毎年1本ずつ重ねていく予定。始まりの1本から追いかけられる
- ✅紙管の化粧箱と24金コーティングの栞つき:箱は重厚なスパイラル紙管。栞はどのボトルにも付く
- ✅2027年の干支ボトル:未年の贈り物や、記念の1本にしやすい
- ✅52%で、加水しながら楽しめる:52%あるから、ストレートから水を少しずつ足して、香りの変わり方を追いかけられる
❌ デメリット
- ❌二十四節気のシングルモルトより高い:36,300円(税込)。二十四節気のシングルモルトは23,100〜29,700円(税込)やった
- ❌熟成年数・樽の組み合わせは発表なし:原酒が何年ものか、3つの樽をどんな割合で組んだかは出てへん
- ❌本数の発表なし:何本出るか、いつまで売るかは書かれてへん
🗣️ マッサンの一言
熟成年数も樽の割合も出てへんのは、ちょっともどかしい。けど、そのぶん「どの樽が効いとるんやろ」と想像する楽しみが残っとる。36,300円は気合いのいる値段やけど、十二支の始まりの1本と思えば、手を伸ばしたくなる人も多いと思うで。
二十四節気シリーズと比べると
6年続いた二十四節気シリーズと並べると、こうなる。
| 項目 | 十二支シリーズ(未/HITSUJI) | 二十四節気シリーズ |
|---|---|---|
| テーマ | 十二支(『北斎漫画』の動物) | 二十四節気(日本の季節) |
| 期間 | 10年以上かけて続ける構想 | 2020年10月〜2026年8月(24本で完結) |
| 出し方 | 年に1本(予定) | 年に4本ほど |
| 中身 | シングルモルト | シングルモルト14本・ブレンデッドなど10本 |
| 度数 | 52% | シングルモルトはすべて55% |
| 参考小売価格(税込) | 36,300円 | シングルモルトは23,100〜29,700円 |
| 箱 | スパイラル紙管の化粧箱+24金コーティングの栞 | 箱型 |
おすすめの飲み方
まずはストレートで少しだけ。52%のまま、チョコとカステラの甘さに、柑橘とピートがどう重なるかを見ておきたい。
次は、水を数滴ずつ足す加水(※1)。度数が下がると、隠れとった香りが前に出てくることがある。オレンジ飴の甘さがどこで顔を出すか、追いかけてみてな。
水割りにすると、レモンとライムの酸味がすっきり伸びるんちゃうかな。ハイボールなら、柑橘の香りが炭酸に乗ってくると思う。
(※1)加水=ウイスキーに少しずつ水を足して飲むこと。香りがひらいて、感じ方が変わる。くわしくは加水の用語記事へ
🥃 ウイスキー専門店でも探す
品揃え豊富な専門店なら、レア銘柄や限定品も見つかりやすいで。価格を比べる時の選択肢に入れてみてな。
▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
▶ MALKS(モルクス)(ベルーナ運営・希少/限定ボトルに強い)
📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方
まとめ|二十四節気のあとに始まる、厚岸の十二支の1本目
二十四節気の24本を走り切った厚岸が、次は十二支の長いシリーズに入る。その1本目が、北斎の羊を描いた未/HITSUJIや。
チョコレートやカステラの甘さに柑橘が重なって、ピートの煙と潮気がふちどる。二十四節気で積み重ねてきた厚岸らしさが、そのまま詰まった1本になると予想するで。
🗣️ マッサンの一言
12年でひと巡りする十二支を、10年以上かけて1本ずつ積み重ねていく。12本そろうのは、ずっと先の話や。家のウイスキー棚に、干支のボトルが1年に1本ずつ増えていく。そんな楽しみ方もできそうやな。厚岸の柑橘とピートが、羊の絵の下でどう仕上がっとるか。11月下旬の発売が待ち遠しいなぁ。
よくある質問
Q. いつ発売?
A. 2026年11月下旬から順次、全国で発売。参考小売価格は36,300円(税込)や。
Q. 何年熟成?
A. 熟成年数は書かれてへん(ノンエイジ)。厚岸蒸溜所が蒸溜を始めたんは2016年10月やから、そこから考えると、原酒は長くても10年ほどやな。
Q. 二十四節気シリーズは、もう出えへん?
A. 2026年8月の24本目で、すべてそろって完結した。
Q. 次の干支のボトルも出る?
A. 毎年の干支ボトルを出す予定と発表されとる。順番どおりなら、次は2028年の申(さる)やな。
公式情報・参考リンク
📰 厚岸蒸溜所の公式サイト・プレスリリース
- PR TIMES:【厚岸ウイスキー】二十四節気シリーズ完結後、初の新作。“葛飾北斎/十二支シリーズ”第一弾「厚岸シングルモルトジャパニーズウイスキー 未/HITSUJI」を2026年11月発売(堅展実業 厚岸蒸溜所・2026年10月29日)
- 厚岸蒸溜所:商品情報(二十四節気シリーズ)
- 厚岸蒸溜所:蒸溜所の歩み
- 厚岸蒸溜所:蒸溜所設備と熟成環境
- 厚岸蒸溜所:ブレンダーのこだわり
- 赤門マネジメント・レビュー:戦略転換への既存事業の歴史の影響 ―日本のウイスキービジネスの事例(2022年6月)
- 共同通信PRワイヤー:浦上蒼穹堂 浦上満氏が選ぶ浮世絵の名品 帝国ホテル 東京で一日限りの浮世絵特別鑑賞会を開催(2026年6月)
※画像出典:PR TIMES(堅展実業株式会社 厚岸蒸溜所)
※価格・スペック・発売情報は本記事執筆時点のもの。
最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
📖 この記事に出てきた用語(タップで辞典へ)
分からん言葉があったら、ここから用語辞典でサクッと確認してな。
ピート/ピーテッド…泥炭(ピート)で麦芽を燻して付ける、焚き火や正露丸みたいなスモーキーな香りのことや。
シェリー樽…スペインの酒精強化ワイン「シェリー」を熟成させた樽や、ウイスキー用にシェリーで風味づけ(シーズニング)した樽。中身のシェリーの種類で味の向きが変わるんや。
ミズナラ樽…日本産のオーク(ナラ)の樽。白檀やお香みたいな“和”の香りが付く、世界が憧れる希少な樽やで。
NAS(ノンエイジ)…熟成年数をラベルに書いてへんウイスキーのこと。年数のちがう原酒を組み合わせることもあるけど、NASっちゅう言葉だけでは中身の年数までは分からへん。
バーボン…アメリカ生まれのウイスキー。コーン51%以上+焦がした新樽(バレル)熟成が主な条件やで。
ジャパニーズウイスキー…日本国内で採水した水を使い、糖化・発酵・蒸留も国内で。700L以下の木製樽で国内3年以上寝かせて、瓶詰めも国内・40度以上——これが表示基準の要件やで。
シングルモルト…単一蒸溜所のモルト原酒だけで作るウイスキー。蒸溜所の個性がそのまま出る。

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