山崎蒸溜所プレステージツアー体験記|通常ツアーの一段奥へ

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サントリー山崎蒸溜所の外観と山崎のロゴ ウイスキーの基礎知識

扉が開いた瞬間、アルコールが目と鼻に襲いかかってきた。思わずむせそうになるくらいや。

これ、山崎蒸溜所のプレステージツアーでしか入られへん貯蔵庫の話やねん。

ワイは3年ほど前に、もうひとつのツアーの「ものづくりツアー」に行っとる。そこで飲んだ山崎ハイボールがあんまり美味しゅうて、そのまま気持ちよくウイスキー沼に沈んだ人間や。

ほんで今回が、参加費10,000円のプレステージ。友人が抽選に当たって、そこに同行させてもろたんや。

サントリー山崎蒸溜所の外観と山崎のロゴ
帰りにもう一回見上げた山崎蒸溜所。この日は雨上がりやった
  1. 【結論】10,000円の中身は、こういうもんやった
  2. 山崎蒸溜所ものづくりツアー プレステージの基本情報
    1. ものづくりツアー(3,000円)との違いを並べてみる
  3. 🕐 プレステージツアー当日の流れ
    1. まずは専用の部屋へ。お茶を出されて、麦の話から始まる
    2. つくり手さんが、途中まで一緒に歩いてくれる
    3. 木桶の発酵槽——フタを開けて、12時間後と2日後を嗅ぎ比べる
    4. ポットスチルの部屋は暑い。そして今は24時間体制
    5. ここからがプレステージ。扉を開けた瞬間、アルコールが襲ってくる
    6. ホワイトオーク樽で6年。樽から出したてのカスクストレングス
    7. 下の階の貯蔵庫は、同じ樽でも顔がちがう
  4. つくり手さんに聞いた、山崎の設計思想
    1. ① 山崎が目指しとるんは「長期熟成に耐えられる原酒」
    2. ② 原料の麦は、山崎と白州で同じもの
  5. 🥃 テイスティング|この日飲んだ9種を振り返る
    1. まずは山崎12年の水割り。この氷がとんでもない
    2. 山崎12年の構成原酒3種を、自分で水を足しながら
    3. そして山崎12年。これが一番好きやった
    4. おつまみ3種は、ただのおまけやなかった
    5. プレステージ限定の超長期熟成原酒4種
  6. お土産は、パイロットディスティラリーの190ml
    1. そのうえ、山崎12年を定価で買える権利まで
  7. ツアーのあと|有料ラウンジとショップの中身
    1. テイスティングラウンジの値段
    2. ショップの値段も見といたで
  8. まとめ|10,000円は高いか
  9. よくある質問
    1. Q1. ものづくりツアーとプレステージ、どっちから行ったらええ?
    2. Q2. ひとりでしか申し込まれへんの?
    3. Q3. 車で行ったらウイスキーは飲めへん?
    4. Q4. 夏に行くのはアリ?
  10. 公式情報・参考リンク

【結論】10,000円の中身は、こういうもんやった

  • ✅このツアーだけが入れる貯蔵庫と、そこで飲む樽出し原酒
  • ✅山崎12年の構成原酒3種を、自分で好きなだけ水を足しながら飲み比べできる
  • ✅プレステージ限定の25年超の超長期熟成原酒も味わえる
  • ✅つくり手さんが途中まで一緒に歩いて、直接ものづくりの話をしてくれる
  • ✅お土産の190mlボトルと、山崎12年を定価で1本買える権利まで付いてくる
  • ✅関門は火曜と木曜だけ・狭き門の抽選。ここを越えられるかが全部や

ほな、まずは「どんなツアーなんか」から整理していくで。

山崎蒸溜所ものづくりツアー プレステージの基本情報

項目内容
コース名山崎蒸溜所ものづくりツアー プレステージ(抽選式・有料・日本語)
参加費10,000円(税込)/クレジットカード決済のみ
所要時間約120分(13:40〜15:40)
開催日火曜日・木曜日
受付開始15分前に山崎ウイスキー館1階へ
対象20歳以上(20歳未満の同席は不可。乳幼児を含む小さな子ども連れも参加不可)
予約抽選制
試飲山崎12年/希少なモルトウイスキー原酒/山崎構成原酒〈非売品〉
場所大阪府三島郡島本町山崎5-2-1(JR山崎駅・阪急大山崎駅から徒歩圏)

※参加費・開催日・内容は本記事執筆時点のもの。最新情報は必ず山崎蒸溜所の公式サイトで確認してな。

ものづくりツアー(3,000円)との違いを並べてみる

もうひとつの「ものづくりツアー」とは、値段も中身もはっきり分かれとる。並べたらこんな感じや。

ものづくりツアープレステージ
参加費3,000円(税込)10,000円(税込)
所要時間約80分約120分
開催日休業日を除く毎日火曜・木曜だけ
見学エリア製造工程+このツアーでしか立ち寄れないエリア
試飲山崎/モルトウイスキー原酒/山崎ハイボール山崎12年/モルトウイスキー原酒/山崎構成原酒〈非売品〉
お土産山崎オリジナルテイスティンググラス案内には記載なし(ワイの回はボトルをもろた。後述)
申込人数1申込で最大5名(本人+同伴4名)同じく1申込で最大5名(ワイらは5人で参加した)

値段は3倍以上や。ほんまにそれだけの差があるんか——そこを確かめに行ってきた。ここから当日を丸ごと辿るで。

予約の取り方や抽選のコツは別の記事にまとめてある。先に押さえたい人はこっちのガイドから読んでな。

🕐 プレステージツアー当日の流れ

13:40スタート。まずは山崎ウイスキー館の1階で受付や。

山崎ウイスキー館の入口 YAMAZAKI DISTILLERY SINCE 1923
ウイスキー館の入口。「SINCE 1923」の文字が誇らしい

まずは専用の部屋へ。お茶を出されて、麦の話から始まる

受付が済んだら、プレステージ専用の部屋に通される。ここでまずお茶が出てくるんや。いきなりウイスキーやのうて、お茶。この落ち着いた入り方がええねん。

最初の話は原料の麦芽から。目の前に、挽き分けた麦芽が3種類並べられる。

麦芽を挽き分けたハスク・グリッツ・フラワーの3種
左からハスク(殻)、グリッツ(粗挽き)、フラワー(粉)

ハスクが殻の部分、グリッツが粗挽き、フラワーが粉。この3つの割合で、あとの工程での液の通りが変わってくる。粉ばっかりやと詰まるし、殻ばっかりやと味が出えへん。ちょうどええ配合があるわけやな。

ガラスの皿に入った麦芽を見ながら説明を聞いとると、これから見に行くもんの下準備が頭の中で組み上がっていく。よう出来た始まり方や。

ちなみにこの部屋がある建屋、エレベーターにパイロットディスティラリーの階のボタンがあった。けど鍵が掛かっとって押されへん。ワイらがおった部屋のすぐ上が、試験用の蒸溜設備やねん。行けへんと分かると、余計に気になってまうやんか。

つくり手さんが、途中まで一緒に歩いてくれる

見学は案内のガイドさんと一緒に回るんやけど、中盤までは実際のつくり手さんも同行して説明してくれた。ここがプレステージらしいとこや。

案内する人と、作っとる人。話す言葉の質感がちゃう。「毎日ここで判断しとる人」の言い方って、聞いたら分かるもんやな。

山崎蒸溜所の仕込槽(マッシュタン)
仕込槽(マッシュタン)。挽いた麦芽とお湯を混ぜて糖の液をつくる

木桶の発酵槽——フタを開けて、12時間後と2日後を嗅ぎ比べる

ここがワイの中でいちばん驚いた場面や。

木桶の発酵槽のフタを、目の前で開けてくれる。

山崎蒸溜所の木桶発酵槽とフタを開けたところ
木桶発酵槽のフタが開く。この中で酵母が働いとる

しかも1つやない。発酵が進んだ段階のちがう槽を、順番に嗅がせてくれるんや。

まず、仕込んでから12時間くらいの槽。泡がブクブク湧いてきとって、それをプロペラみたいなもんで切っとる。放っといたら溢れてまうねんな。

香りはフレッシュで、麦の甘さ。パンの生地みたいな、素直な甘い匂いや。

木桶発酵槽の中で発酵中のもろみ
発酵が進んだ槽の中。表面の色が香りの段階を教えてくれる

次に、2日経って泡が消えた槽。こっちは香りがまるでちがう。フルーティで、日本酒みたいなアルコール感までしっかり立ってくる。

同じ木桶の、同じ中身。それが1日半で、麦の甘さからフルーツとアルコールに化けとる。文字で「発酵で香りが生まれる」と読むのと、鼻で嗅ぐのとでは、入ってくる深さがぜんぜんちゃうかった。

ポットスチルの部屋は暑い。そして今は24時間体制

山崎蒸溜所の蒸溜室に並ぶポットスチル
形も大きさもちがうポットスチルが並ぶ蒸溜室

ポットスチルが並ぶエリアは、正直めちゃくちゃ暑い。夏場に行く人は、ここだけは覚悟しといたほうがええで。

ほんで、この暑さから面白い話が出てきた。

同じ回に、10年以上前にも見学に来たことがある人がおってな。その人が「前に来たときは、ここ暑なかったんですけど」と言うたんや。

スタッフさんの答えがこうやった。——当時はウイスキーがあんまり売れてなくて、蒸溜を休んでる時もあった。せやから釜が冷えとった、と。

そして今は、24時間体制で作り続けとる。

この暑さ、ただの室温やなかったんやな。需要の熱さまでそのまま伝わってくるようで、なんか妙に印象に残ったわ。

ここからがプレステージ。扉を開けた瞬間、アルコールが襲ってくる

そして、プレステージツアーだけが案内される貯蔵庫へ。

扉が開いた瞬間、アルコールの刺激が目と鼻に飛び込んでくる。ほんまにむせそうになった。この部屋におるだけで酔っ払いそうな濃さやねん。

とくに夏は樽の呼吸が多いから、刺激が強いんやと。木の樽は気温で伸び縮みして、中の原酒がじわじわ蒸発していく。その蒸発した分が、部屋いっぱいに満ちとるわけや。

プレステージツアーだけが入れる貯蔵庫の、化粧していない現役の樽
手書きの札が貼られただけの、化粧してへん樽

樽の見た目もちがう。ここの樽は、ほとんど化粧されてへん。番号を書いた札が貼ってあるだけの、いま働いとる樽や。

観光のために整えられた場所やのうて、仕事場に入れてもろた——そういう感触やった。

ホワイトオーク樽で6年。樽から出したてのカスクストレングス

その貯蔵庫の中で、1杯出してもらえる。

ホワイトオーク樽で6年寝かせた原酒を、樽から出したままのカスクストレングスや。水も足さず、樽の度数そのままで飲む。

山崎蒸溜所の貯蔵庫で、樽出しのカスクストレングスを手に持つ
この樽から出した一杯。グラスの奥に見えてるんが、その樽や

※回によっては、樽から直接注ぐ演出もあるみたいやで。ワイの回は、あらかじめ注がれたグラスが配られた。

味はこうやった。

  • 🥃パンチのあるアルコール感。最初にガツンと来る
  • 🥃ウッディ。樽の木の感じがはっきり立っとる
  • 🥃薄い赤ワインみたいなフルーティさと、麦の甘さ
  • 🥃全体として、飲みごたえの大きいパワフルな印象

まだ6年。この先どうなるかは、この樽次第や。もっと長いこと寝かされるかもしれんし、他の樽と合わされるかもしれん。行き先の決まってへん一杯を、樽の並ぶ部屋で飲む。ぜいたくな話やと思うわ。

下の階の貯蔵庫は、同じ樽でも顔がちがう

そのあとエレベーターで降りて、ものづくりツアーでも見られるほうの貯蔵庫へ。

鏡板を白く化粧した樽が奥まで並ぶ山崎蒸溜所の貯蔵庫
鏡板を白く塗って「WHISKY DISTILLERY YAMAZAKI」を入れた樽が奥まで続く

ここはアルコールの刺激をほとんど感じへん。さっきの部屋とは空気が別物や。ほんで樽はみんな化粧されとって、白い鏡板に「WHISKY DISTILLERY YAMAZAKI」の文字が入っとる。

なんでこんなに違うんか聞いてみたら、こっちは人の出入りが多いから、そのたびに空気が入れ替わるんやと。ものづくりツアーの人らが毎日通る道やからな。さっきの部屋は、そうそう人が入らへん。あのアルコールの濃さは、静かに閉じとった時間の分もあるんやろな。

素顔のままの樽と、きちんと化粧された樽。同じ蒸溜所の中やのに、こんなに顔がちがう。この2つを続けて見られるんが、プレステージのいちばんの得やと思うで。

山崎蒸溜所の最初期の樽 No.0001(1924年)
「No.0001」の刻印。1924年、ここから始まった

奥には、いちばん最初の樽も置いてある。「No.0001 POT STILL PURE MALT WHISKY 1924 YAMAZAKI」。100年以上前に、この場所で誰かが番号を書き入れたんやと思うと、ちょっと背筋が伸びるわ。

庭を通って、最初の部屋に戻る。ここからがお楽しみのテイスティングや。

つくり手さんに聞いた、山崎の設計思想

見学の途中で、つくり手さんが教えてくれた話が2つある。どっちも面白かったから残しとくで。

① 山崎が目指しとるんは「長期熟成に耐えられる原酒」

山崎蒸溜所では、長期熟成に耐えられる原酒を作るよう心掛けとる。

ほな「長期熟成に耐えられる」って何やねん、という話になる。答えはボディが厚くて、余韻が長いもの。これまでの経験と文献のデータから、そういう酒質が長く寝かせても崩れへんと分かっとる、と。

つまり、造っとる時点で「20年後にどうなるか」を見て設計しとるわけや。今日仕込んだもんの答え合わせが、自分が定年した後になるかもしれん仕事や。気の長い話やなぁ。ワイがいま飲んどる山崎12年も、誰かがそうやって仕込んだ一杯なんやな。

② 原料の麦は、山崎と白州で同じもの

これにはびっくりした。

原料の麦はスコットランドから輸入していて、山崎蒸溜所と白州蒸溜所で同じもんを使うとるんやと。

山崎と白州て、飲んだら別人やんか。それが同じ麦から始まっとる。そう聞いた途端、「蒸溜所の個性って何で決まるんや?」が一気に面白なったわ。

🗣️ マッサンの一言

同じ麦から始まって、山崎と白州であんなに別人になるんやろ? ほな蒸溜所の個性って、いったいどこで決まるんや——そこが気になって仕方なくなったのが、この日の裏の収穫かもしれん。造り手さんの話をナマで聞けるんが、このツアーのいちばんの贅沢やと思うで。

🥃 テイスティング|この日飲んだ9種を振り返る

部屋に戻ったら、いよいよテイスティングタイム。ここからが本番やで。

プレステージツアーのテイスティングセット
フタ付きのグラスが4つ。山崎12年の構成原酒3種と山崎12年

まずは山崎12年の水割り。この氷がとんでもない

山崎12年の水割り
山崎12年の水割り。氷の存在感がすごい

一杯目は山崎12年の水割りや。

この氷がな、ただの氷やない。山崎の水を三重の氷屋に持ち込んで、氷にしてもろとるんやと。割る水も、氷も、ぜんぶ山崎の水で揃えとるわけや。

ほんで、これがめちゃくちゃ美味かった。

ワイはストレート派で、水割りは正直そんなに追いかけてへんかった。それがこの一杯で完全にひっくり返ったわ。薄めるんやのうて、開くんやな。香りがふわっと立ち上がって、味の角が丸うなる。

水割りの美味しさを、ここで初めてちゃんと知ったわ。また新しい沼の入口が開いてもうたで。

あと、グラスの下に敷いてある和紙も季節ごとに替わる。和紙作家・堀木エリ子さんの作で、この日は秋仕様やった。こういう細かいとこまで凝っとるんやな。

山崎12年の構成原酒3種を、自分で水を足しながら

ここからが、このツアーいちばんの山場や。

山崎12年を組み立てとる原酒を、1種類ずつバラで飲む。しかも加水は自分でやる。スポイトが置いてあって、好きなだけ水を足しながら味の変わり方を追える。

構成原酒香り味わい
①ホワイトオーク樽
(パンチョン)
甘い香り、麦、梨フレッシュな木の感じ。熟したリンゴ、麦
②スパニッシュオーク樽濃い! ぶどう重い木の渋み、ドライイチジク、レーズン
③ミズナラ樽ヒノキ、家具の香りふっくら華やか、家具の木、シナモン、スパイシー

面白いんは、3つとも「山崎っぽさ」の別の面を持っとることや。ホワイトオークは明るくて軽い。スパニッシュオークは重くて甘苦い。ミズナラは和の木と香辛料。

バラで飲むと、それぞれが我が強い。「これ、このまま製品にしたらクセ強すぎるやろ」と思うくらいには尖っとる。

そして山崎12年。これが一番好きやった

最後に、完成品の山崎12年を。

……見事に調和しとった。

🥃 山崎12年

📕 公式テイスティング

酒齢12年を超える多彩な山崎モルトをブレンドした、幾重にも押し寄せる香味。繊細で複雑、深みのある味わい。心地よいウッディネスな余韻。

🗣️ マッサンの感想

👃 木の香りと、シナモン。さっき単体で嗅いだミズナラの和の木が、ちゃんと真ん中におるのが分かるんや。
👅 味は複雑や。スパイスが来て、家具みたいな木の香りが来て、そのあと熟した柿の甘さが出てくる。尖っとった3つが、ここでは誰も前に出過ぎてへん。喧嘩しそうな3人が、きれいに肩組んで歌うとる感じやな。
🏁 余韻は木の感じが静かにずっと残る。この日飲んだ9種で、いちばん好きやったんはこの山崎12年やった。

正直、順番の設計が上手すぎる。先にバラバラの原酒を飲ませて、そのあとに完成品を出す。そら「ブレンドってすごいな」ってなるに決まっとるやんか。まんまとやられたで。

おつまみ3種は、ただのおまけやなかった

テイスティングに出たナッツ・パスタスナック・羊羹
ナッツ、パスタスナック、羊羹。この3つで組んでくるとは

テイスティングの途中で、おつまみが3種類出てくる。これがな、ちゃんと役割を持って選ばれとった。

おつまみウイスキーと合わせると
パスタスナックパスタスナックの味が引き立つ。香ばしさがぐっと高なる
ナッツナッツの香りが高くなる
とらやの羊羹ウイスキーも羊羹も、両方引き立つ。これが一番やった

前の2つは「おつまみ側が良うなる」やってんけど、羊羹だけは双方向やった。小豆の甘さとウイスキーの甘さが、お互いを押し上げてくる。

家でも真似できるやつやから、これは持って帰ってきた収穫やな。

プレステージ限定の超長期熟成原酒4種

最後に出てくるんが、このツアーでしか飲めん超長期熟成の原酒や。説明では25年超やと聞いたで。

プレステージツアー限定の超長期熟成原酒4種の解説
プレステージツアー限定の超長期熟成原酒4種

ここでひとつ大事な話。この4種は、1人1種類しか選べへん。

ワイらは5人で行ったから、全種類を頼んで回し飲みして、4つぜんぶ味わうことができた。行くなら仲間と行ったほうが、この場面は断然お得やで。

樽の鏡板をかたどったコースターに並ぶ原酒4杯
4種類そろい踏み。コースターは樽の鏡板をかたどったもん
原酒サントリーの説明マッサンの感想
スモーキー原酒
Alc.45%
穏やかなスモーキー。パイナップルのようなフルーティーさも。香りは思たよりスモーキーやない。味はフレッシュなパイナップルで、さわやか。煙は軽め。4種の中でこれが一番好きやった
ミズナラ樽原酒
Alc.47%
お線香や香木を思わせる香味。熟柿を連想する甘さと酸味。香りが広がる。12年の構成原酒のミズナラより、さらに重厚感が増しとる。軽いシナモンのスパイス、木の香り、そしてお香
スパニッシュオーク樽原酒
Alc.62%
濃厚濃密。ドライフルーツ、黒糖の甘さ。カカオやエスプレッソのような余韻。落ち着いたレーズン。62%もあるのに重厚感は控えめで飲みやすい
ホワイトオーク樽原酒
Alc.53%
華やかで綺麗な香り立ち。蜂蜜やミルクキャラメルのような甘み。軽いレーズン、ウッディ、梨、麦の味を感じる

いちばん驚いたんが62%のスパニッシュオークや。数字だけ見たら身構えるやんか。それが口に入れたら、4つのなかでいちばん角が取れて穏やかやった。逆に、いちばん度数の低い45%のスモーキー。こっちがこの日いちばん、グラスから顔を離せんかった一杯やった。

🗣️ マッサンの一言

ワイは当然スモーキーを選んだんやけど、煙より先にパイナップルが来て「そっちかい!」やった。仲間と行って4種飲み比べできたんは、ほんま得したわ。

お土産は、パイロットディスティラリーの190ml

プレステージツアーのお土産 パイロットディスティラリー190ml
SUNTORY WHISKY PILOT DISTILLERY / SINGLE CASK MALT WHISKY

最後にお土産としてもろたんが、このボトルや。

ラベルの表示内容
銘柄SUNTORY WHISKY PILOT DISTILLERY/SINGLE CASK MALT WHISKY
蒸溜年2013年
樽HOGSHEAD(ホグスヘッド)
カスクナンバーBDGP1045
度数・容量54%・190ml
製造者サントリー株式会社 山崎蒸溜所

シングルカスク、つまり1つの樽だけから瓶詰めしたもんや。しかも54%。

パイロットディスティラリーで作られたウイスキーやねん。品質研究や技術開発のための、小さい蒸溜設備や。そう、あのエレベーターで鍵が掛かっとった階やで。入られへんかった場所のもんが、最後に手元に残るわけやな。

ツアーの公式案内にお土産の記載は無いから、回や時期によって中身は変わるかもしれん。そこは期待しすぎんとってな。

これは後日、ちゃんと飲んでレビューしたいな。

そのうえ、山崎12年を定価で買える権利まで

ツアーの最後に、もうひとつ渡されたもんがある。山崎12年を1本、定価で買える権利や。

山崎12年は、定価で買える機会がなかなか無いボトルやんか。

※お土産と同じで、公式の案内に記載は無い。回や時期で変わることもあるやろから、これ目当てで申し込むもんやないで。

💰 山崎12年の最安値をチェック

価格は時期で変動。購入前に必ず複数サイト比較を。

ツアーのあと|有料ラウンジとショップの中身

ツアーが終わっても、まだ終わらへん。山崎ウイスキー館には有料のテイスティングラウンジがあって、ここで飲むこともできるで。

ワイは白州12年を追加したで。さんざん山崎を飲んだあとに白州を入れると、その差がくっきり浮かび上がる。同じ麦芽から、ここまで別の顔になるんかと。

テイスティングラウンジで飲んだ白州12年
ラウンジで追加した白州12年

テイスティングラウンジの値段

山崎蒸溜所テイスティングラウンジのメニューと価格
ラウンジのメニュー
銘柄度数30mlの値段(税込)
山崎43%700円
山崎12年43%1,100円
山崎18年43%3,800円
山崎25年43%25,400円
山崎12年構成原酒〈ホワイトオーク樽〉50%1,200円
山崎12年構成原酒〈スパニッシュオーク樽〉50%1,200円
山崎12年構成原酒〈ミズナラ樽〉50%2,800円
白州12年43%1,100円
響 JAPANESE HARMONY43%700円
響30年43%25,400円
知多/季(TOKI)/碧Ao43%各500円
ローヤル/スペシャルリザーブ/オールド43%・40%各300円
山崎蒸溜所限定ウイスキー48%800円

※価格はラウンジのメニュー表示や。メニューで「※」が付いとるもん(山崎18年・25年、白州12年・18年・25年、響21年・30年、山崎蒸溜所限定ウイスキー、各体感セット)は、お一人様1杯まで。

注文には決まりがあって、ひとり30ml×3種類までや。ほんで体感セット(10mlが3杯)は、まとめて1種類ぶんの扱いになる。この3枠をどう使うか、メニューとにらめっこすることになるで。

ここで注目してほしいんが山崎12年構成原酒や。ツアーで飲んだあの3種、実はラウンジでも単品で頼める。ホワイトオークとスパニッシュオークが1,200円、ミズナラだけ2,800円。ミズナラだけ、ひとつ上の世界の値段しとるな。

3種セットで飲める「山崎12年構成原酒体感セット」(山崎12年+スパニッシュオーク+ミズナラ/各10ml)が1,700円。プレステージが当たらんかった人でも、ここで近い体験はできるっちゅうことや。

ショップの値段も見といたで

商品値段(税込)
シングルモルトウイスキー山崎(700ml)8,250円
山崎蒸溜所限定ウイスキー(180ml)3,850円
蒸溜所限定ウイスキー2本+ハーフロックグラス+パスタスナックのギフトセット9,700円
サントリーウイスキー 季(TOKI)4,950円
山崎蒸溜所貯蔵梅酒 NOUVELLE HARMONIE22,000円
ハーフロックグラス800円
テイスティンググラス1,045円
山崎×タケオキクチ フレグランスグラス10,219円

※店頭の表示や。ウイスキーは在庫が流動的で、来場日やコースによっては買えへんこともあるで。

山崎蒸溜所ショップの購入のご案内。ウイスキーは各種おひとり様1点ずつ
ショップの「購入のご案内」。ウイスキーは各種おひとり様1点ずつや

ウイスキーは各種おひとり様1点ずつ。あと、ショップとラウンジを使うだけでも「ウイスキー館見学」の予約が要るから、そこは気をつけてな。ふらっと寄って買う、はもうできひんねん。

ほんでシングルモルトウイスキー山崎(700ml)だけは、お一人様につき月1本まで。これだけ別扱いで、買うときはレジカウンターの右側へ行って、そこで静脈の登録をするんや。同じ人が何本も買われへんようにする仕組みやな。ここまでやるんかと思たで。

まとめ|10,000円は高いか

結論、ワイは10,000円でも高いとは思わんかった。

ものづくりツアーが「山崎を知る入口」やとしたら、プレステージはその一段奥や。

限定貯蔵庫の空気を吸って、構成原酒をバラで飲んで、最後に山崎12年へ戻る。あの2時間を経験したあとやと、次に山崎を飲むときの見え方がちょっと変わる。

ただし火曜・木曜だけの抽選制。いちばん難しいんは、10,000円を払うことやのうて当てることやな。

🥃 ウイスキー専門店でも探す

品揃え豊富な専門店なら、レア銘柄や限定品も見つかりやすいで。価格を比べる時の選択肢に入れてみてな。
▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
▶ MALKS(モルクス)(ベルーナ運営・希少/限定ボトルに強い)

📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方(武川・MALKS・Amazon・楽天・Yahoo!の徹底比較)

🥃 山崎12年を手に入れる

3種の原酒が肩を組んだ、あの調和をもう一度。

🗣️ マッサンの一言

値段の話より、次に山崎を飲むときの見え方が変わる——ワイにとってはそこがいちばんやった。扉を開けた瞬間のあの匂いも、樽から出したての原酒も、家では絶対に作られへんからな。火曜と木曜だけの狭い門やけど、当たるまで応募し続ける値打ちはあると思うで。

よくある質問

Q1. ものづくりツアーとプレステージ、どっちから行ったらええ?

初めてなら、まず3,000円のものづくりツアーで十分やと思う。そこで「もっと山崎の造りを知りたい」となったらプレステージへ。ワイ自身もこの順番やったで。

Q2. ひとりでしか申し込まれへんの?

ちゃうで。応募のときに希望日ごとに「何人で行くか」を入れる形やねん。最大5名までいけるで。ワイの回は、その上限いっぱいの5人で参加した。

ちなみに第5希望まで出せるっちゅうのは、人数やのうて日程の希望の数のことやで。申込はひとり1回までや。

あと当日は申込した本人が必ず行かなあかん。顔写真つきの身分証も要るから、そこは気ぃつけてな。

Q3. 車で行ったらウイスキーは飲めへん?

飲めへん。車・バイク・自転車を運転する人(同乗者も含む)にはソフトドリンクが用意される。

JR山崎駅・阪急大山崎駅から歩いて行ける場所やから、電車一択やと思といてな。ツアー代を払て飲まれへんのは、さすがにもったいない。

Q4. 夏に行くのはアリ?

アリやで。

サントリーの案内には、7月1日から9月30日は熱中症対策で製造場内の滞在時間を短縮する、と書いてある。ポットスチル周辺はほんまに暑かったから、妥当な措置やと思う。

ただ、これを読んで「中身が削られるんか」と身構えることはないで。ポットスチルのエリアは、入口の手前でしっかり説明を受けてから、部屋の中は歩いて通り抜ける。ほんで出たあとに、また説明——という流れやった。立ち止まる場所が変わるだけで、聞ける話はちゃんと聞けとる。

公式情報・参考リンク

📰 サントリー公式サイト・予約サイト

※価格・開催日・ツアー内容は本記事執筆時点のもの。
最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

📖 この記事に出てきた用語(タップで辞典へ)

分からん言葉があったら、ここから用語辞典でサクッと確認してな。

ピート/ピーテッド…泥炭(ピート)で麦芽を燻して付ける、焚き火や正露丸みたいなスモーキーな香りのことや。

カスクストレングス…樽から出したまま、加水でうすめてへん高い度数のボトルのこと。香りも味も力強い。

ミズナラ樽…日本産のオーク(ナラ)の樽。白檀やお香みたいな“和”の香りが付く、世界が憧れる希少な樽やで。

ホグスヘッド…約250Lの中くらいの樽。バーボン樽をバラして組み直して作られることが多いサイズで、スコッチの熟成では定番やで。

パンチョン…約500Lの大きい樽。ゆっくりおだやかに熟成するタイプで、山崎などでも使われるで。

オーク…ウイスキー熟成の主要樽材。アメリカン(甘いお菓子系)/ヨーロピアン・スパニッシュ(濃厚ドライフルーツ系)/ミズナラ(和のお香系)/フレンチ(上品スパイス系)などの樽材で香味の方向性が決まる。

アメリカンオーク…バーボン樽の主役(Quercus alba)。バニリンとラクトンが豊富で、バニラ・ココナッツ・キャラメル系の甘い樽香を生む。世界のウイスキーの主力熟成樽やで。

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