【ウイスキー豆知識②】誰かに話したくなる12選|プール・七面鳥・リンゴジュース

【PR】本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。詳しくはプライバシーポリシーへ。

ウイスキー豆知識② 誰かに話したくなる12選(黒板の絵) ウイスキーの基礎知識

誰かに話したくなるウイスキーの豆知識、第2弾や。

蒸溜所の熱で温めるプール。七面鳥狩りから生まれたバーボンの名前。売れずに返品されたリンゴジュースから始まった、日本のウイスキー会社。

知ってから飲むと、いつもの1杯がちょっとちがって見えてくる話ばっかりや。

第1弾(宇宙・禁酒法・ルパン三世)と同じく、スコッチもジャパニーズもアメリカもアイルランドもごちゃまぜの12個。今夜の一杯の肴にどうぞ。

1. ボウモア|蒸溜所の余った熱で、島のプールを温めとる

スコットランドのアイラ島にあるボウモア蒸溜所。この蒸溜所は、ウイスキーを造るだけやのうて、島のプールまで温めとるんや。

蒸溜所のすぐ隣に、マクタガート・レジャーセンターという島のスポーツ施設がある。中には25mのプールがあって、アイラ島でただ1つの屋内プールやねん。

ウイスキーの蒸溜では、釜を長いあいだ熱し続けるから、使い切れへん熱がたっぷり出る。その余った熱で、プールの水を温めとるわけや。

しかもこのレジャーセンターの建物は、もとはボウモアの熟成庫(ウイスキーの樽を寝かせる倉庫)。その熟成庫を、島の人らが運動を起こして資金を集め、プールに作り変えた。開いたのは1991年。

樽が眠っとった倉庫で、ウイスキー造りの余った熱に温められて泳ぐ。ボウモアを飲まん島の人まで、蒸溜所のお世話になっとるんやな。

▶ この蒸溜所の定番の1本:ボウモア12年のレビュー

2. ワイルドターキー|名前は、七面鳥狩りに持っていったバーボンから

ワイルドターキーのラベルには、大きな七面鳥が描かれとる。名前の「ワイルドターキー」も、英語で「野生の七面鳥」のこと。バーボンの名前としては、なかなか変わっとる。

この名前がつく前、このバーボンを造っとったのは、ケンタッキーのリピー家の蒸溜所。それを仕入れて、自分とこの商品として売っとったのが、食料品の卸の会社オースティン・ニコルズや。

1940年、その会社の重役トーマス・マッカーシーが、仲間と野生の七面鳥の狩りに出かけた。手みやげに持っていったのが、倉庫から出してきたこのバーボンの見本。

これが狩り仲間に大好評やった。次に集まるたびに「あのワイルドターキーのバーボン、また持ってきてや」とせがまれた、と言われとる。

狩りの思い出がそのまま呼び名になって、1942年には「ワイルドターキー」という名前で瓶に詰めて売り出された。

狩り仲間のあだ名が、そのまま世界で知られるバーボンの名前になったんや。

▶ このブランドの定番の1本:ワイルドターキー8年のレビュー

3. ニッカ|最初に売ったのは、ウイスキーやなくリンゴジュース

1934年、竹鶴政孝(※1)が北海道の余市に会社を立ち上げた。名前は「大日本果汁株式会社」。名前だけ見たら、ウイスキーやのうて果汁(ジュース)の会社やな。

本命は、もちろんウイスキー。けど、ウイスキーは何年も寝かせんと売り物にならへん。そのあいだの稼ぎにと、余市の名産のリンゴでジュースを造って売ったんや。

ところが、このジュースが売れへんかった。果汁100%にこだわったぶん、当時のほかの飲み物より値段が高い。そのうえ時間がたつと濁ってしまう。濁ったジュースは、次々に返品されてきた。

竹鶴は、戻ってきたジュースを蒸溜して、リンゴのブランデーにした。そのために据えた蒸溜器で、本命のウイスキー造りも始まったんや。

1940年、ようやく最初のウイスキーを出荷。そのウイスキーにつけた名前が、社名の「大日本果汁」から「日」と「果」をとった「ニッカウヰスキー」。

世界で通じる「ニッカ」の名前は、リンゴジュースの会社やったころの名残なんやな。

(※1)竹鶴政孝=ニッカウヰスキーの創業者。スコットランドでウイスキー造りを学んで、日本のウイスキーの父と呼ばれる人

▶ この蒸溜所の定番の1本:シングルモルト余市のレビュー/リンゴジュースの話のつづきは余市蒸溜所のガイドへ

4. ジェムソン|アイリッシュの代表銘柄を始めたのは、スコットランド生まれの人

アイルランドのウイスキー、アイリッシュウイスキーと聞いて、まず名前が浮かぶのがジェムソンやろ。

そのジェムソンを始めたジョン・ジェムソンは、アイルランドの生まれやない。1740年、スコットランドのアロアという町で生まれた人や。

のちにアイルランドのダブリンへ渡って、1780年、ボウ・ストリートの蒸溜所でウイスキー造りを始めた。

スコットランドとアイルランドは、ウイスキーの本場として並べて語られることが多い2つ。そのアイルランドの代表銘柄を、海の向こうのスコットランドから来た人が生み出したんやな。

話はまだ続く。ジョンのひ孫にあたるのが、無線通信を実用化したイタリアの発明家、グリエルモ・マルコーニ。1909年にノーベル物理学賞をもらった、「ラジオの父」と呼ばれる人。

マルコーニのお母さんのアニーが、ジョン・ジェムソンの孫娘やったんや。

ラジオの父の家系図をさかのぼると、ダブリンのウイスキー蒸溜所に行き着く。世の中、どこでつながっとるか分からんもんやな。

▶ このブランドの定番の1本:ジェムソンのレビュー

🗣️ マッサンの一言

ウイスキー造りの熱で温まったプールなんて、世界でもそうそう無いやろ。アイラ島に行くことがあったら、蒸溜所の見学とセットで、いっぺん泳いでみたいわ。

5. グレンフィディック|9人の子どもと建てた蒸溜所。中古の蒸溜器の形を、いまも守っとる

グレンフィディックを始めたウィリアム・グラントは、もとは同じ町にあるモートラック蒸溜所の帳簿係。27歳で働きはじめて、支配人まで務めた。

そこで働くあいだに、自分の蒸溜所を持つため、20年かけてこつこつお金を貯めた。そして1886年、46歳で仕事を辞めて、とうとう自分の蒸溜所づくりに取りかかったんや。

蒸溜所づくりを手伝ったのは、息子7人と娘2人の子どもたち。家族の手で、石をひとつずつ積み上げるようにして蒸溜所を建てていった。

蒸溜器は、近くのカーデュ蒸溜所から買うた中古品の2基。どっちも小さくて、しかも2基で形がちがっとったんや。

工事は、厳しい冬のあいだも続いた。そして1887年のクリスマスの日、その中古の蒸溜器から最初の原酒が流れ出た。

いまのグレンフィディックは、世界でもトップクラスに売れとるシングルモルト(※1)。蒸溜器の数も、ぐんと増えとる。

けど、1基ずつの大きさはいまも小さいまま。しかも形は、創業のときの2基とおんなじ2種類。形のそろわん中古から始まった蒸溜器の形を、140年近くたったいまも守っとるんや。

(※1)シングルモルト=1つの蒸溜所で、大麦麦芽(モルト)だけから造ったウイスキー

▶ この蒸溜所の定番の1本:グレンフィディック12年のレビュー

6. サントリーローヤル|瓶は「酉」の字、栓は神社の鳥居

サントリーローヤルが生まれたのは1960年。サントリー創業60周年を記念したウイスキーで、創業者の鳥井信治郎(※1)が最後に手がけた1本。

あの角ばった重たそうな瓶、実は漢字の形をしとる。「酒」という字の右側の部分、「酉(とり)」や。

酉は十二支の「とり」で、もともと酒を入れる壺(つぼ)を表す字でもある。お酒の瓶にぴったりの1文字やな。

栓のほうは、てっぺんが上向きにゆるくカーブした形。これは、山崎蒸溜所の隣にある椎尾(しいお)神社の鳥居がモチーフになっとる。

ほんで、この鳥居には言葉遊びもかけてある。鳥井信治郎の「鳥井」と、神社の「鳥居」。どっちも「とりい」なんや。

中身のほうも、この鳥居に桜吹雪が舞う景色を思い描いてブレンドした、と伝えられとる。

瓶は「酉」、栓は「鳥居」、造った人は「鳥井」。とことん「とり」づくしのボトルや。

(※1)鳥井信治郎=サントリーの創業者。1923年に山崎蒸溜所の建設を始めて、日本で本格的なウイスキー造りに乗り出した人

▶ 味の話はサントリー ローヤルのレビューへ

7. ジャックダニエル|ふるさとの町の酒屋では、ボトルが買えへん

四角い瓶に黒いラベルでおなじみのジャックダニエル。ふるさとは、アメリカ・テネシー州の小さな町リンチバーグや。

ところがこの町のあるムーア郡は、「ドライ・カウンティ(禁酒の郡)」。ビールは売ってええけど、ウイスキーみたいな強いお酒を店で売るのは、基本的に認められてへん。

もともとテネシー州は禁酒の決まりが厳しくて、アメリカ全体の禁酒法が1933年に終わったあとも、州の決まりが残った。禁酒の決まりでいったん止まったジャックダニエルが、リンチバーグで造りを再開できたんは、1938年のこと。

例外は、蒸溜所の中。州の法律の特例で、蒸溜所は見学に来た人に試飲を出したり、ボトルを売ったりできる。ジャックダニエルのボトルも、蒸溜所の売店でおみやげとして買って帰るんや。

世界中の酒屋に並んどるジャックダニエルが、ふるさとの町の酒屋には並ばへん。なんとも皮肉な話やな。

▶ このブランドの定番の1本:ジャックダニエル Old No.7のレビュー

8. ディーンストン|綿の工場から蒸溜所へ。いまは川の力で電気までまかなっとる

スコットランドのテイス川沿いにあるディーンストン蒸溜所。ここ、もとは綿の工場やったんや。

工場ができたのは1785年。設計したのは、水の力で動く紡績機を発明したリチャード・アークライトや。川の流れで大きな水車を回して、綿から糸をつくる機械を動かしとった。

なかでも「ヘラクレス」と呼ばれた水車は、当時ヨーロッパでいちばん大きかったと言われとる。

工場は180年ほど動いたあと、1966年に蒸溜所に生まれ変わった。決め手のひとつは、テイス川のきれいな水がいつでもたっぷりあったこと。

川の力は、いまも働いとる。水車は発電用のタービンに替わったけど、敷地の水力発電で、蒸溜所で使う電気を全部まかなっとるんや。電気を自給しとる蒸溜所は、スコットランドでここだけ。余った電気は、国の送電網に送り出しとる。

綿を紡いどった川の流れが、いまはウイスキー造りを支えて、電気まで生んどる。働き者の川やなぁ。

▶ この蒸溜所の定番の1本:ディーンストン12年のレビュー

🗣️ マッサンの一言

ワイがいちばん「へえ」となったんは、グレンフィディックの蒸溜器の話や。中古で買うた2基の形を、世界中で売れるようになってからも守っとる。創業のころの味を、それだけ大事にしとるんやろな。

9. 角瓶|ラベルのどこにも「角瓶」とは書いてない

ハイボールでおなじみのサントリー角瓶。手元にあったら、ラベルをよう見てみてな。

「角瓶」という文字が、どこにも無い。

1937年の発売のときから、ラベルには「Suntory Whisky」としか書いてない。四角い瓶を見たお客さんが、だれからともなく「角瓶」と呼びはじめた。そのあだ名が、のちに正式な商品名になったんや。

あの亀の甲羅みたいなカット(亀甲模様)にも、いわれがある。瓶をデザインしたのは、サントリーの前身・寿屋のチーフデザイナー、井上木它(いのうえぼくだ)。

ヒントになったのは、鳥井信治郎が井上に贈った薩摩切子(※1)の香水瓶。そこから、この亀甲のカットが生まれたんや。

名前はお客さんがつけたあだ名で、模様のヒントは香水瓶。毎日のように見かける瓶にも、知らん顔があるもんやな。

(※1)薩摩切子=江戸時代の終わりに薩摩(いまの鹿児島)で作られはじめた、色ガラスに細かい切り込みを入れたガラス細工

▶ 味の話はサントリー角瓶のレビューへ

10. グレンファークラス105|「105」は度数。始まりはクリスマスの贈り物

グレンファークラス105。名前の「105」は、熟成年数でも番号でもない。度数や。

昔のイギリスでは、度数を「プルーフ」という単位で表しとった。

さらに昔は、お酒をしみこませた火薬に火がつくかどうかで、度数を確かめとったんや。火がつくぎりぎりの度数が「100プルーフ」。

100プルーフは、いまの度数で約57%。つまり「105」は、ちょうど60%になる。

このボトルが生まれたのは1968年。蒸溜所を営むグラント家の4代目ジョージ・グラントが、倉庫から樽を1つ選んで、水を足さんとカスクストレングス(※1)のまま瓶に詰めた。その樽の度数が、たまたま105プルーフやった。

その瓶を、家族や友だちへのクリスマスの贈り物にした。手書きのラベルに書いたのは、蒸溜所の名前と、樽の度数「105」だけ。

年が明けて1月の終わりには、もらった人たちから「もっと欲しい」と声がかかった。こうして105は、贈り物から定番のボトルになった。

5番のグレンフィディックはクリスマスに最初の原酒が流れた蒸溜所、こっちはクリスマスの贈り物から生まれたボトル。60%のウイスキーを贈られて、1月のうちに「おかわり」を頼むんやから、もろた人らもなかなかの酒好きやな。

(※1)カスクストレングス=樽から出したままの度数で瓶に詰めること。ふつうは水を足して、40%台に整えてから瓶に詰める

▶ 味の話はグレンファークラス105のレビューへ

11. メーカーズマーク|名前も瓶も赤い封蝋も、奥さんのアイデア

1953年、アメリカ・ケンタッキー州で、ビル・サミュエルズ・シニアが新しいバーボン造りを始めた。ビルが打ちこんだのは、中身の味づくり。

瓶やラベルみたいな見た目のほうを、まるごと考えたのは奥さんのマージー・サミュエルズ。瓶の形、ラベル、赤い封蝋(※1)、それに名前まで、全部マージーさんのアイデアなんや。

マージーさんは、イギリスのピューター(※2)の器を集めとった。ピューターの職人は、手作りの品の証として、作品に自分の印「メーカーズマーク(作り手の印)」を刻む。そこから、このバーボンの名前が決まった。

とろっと垂れた赤い封蝋も、家の台所で、揚げ物用の鍋で蝋を溶かして形を決めた、と言われとる。最初の瓶が売り出されたのは1958年。いまも1本ずつ、瓶の口を手で封蝋に浸けとる。

マージーさんは、ケンタッキーのバーボンの殿堂に入った、最初の女性の1人でもある。

台所の揚げ物鍋から始まった赤い封蝋が、いまやお店のバーボンの棚で、ひと目で分かる顔になった。

(※1)封蝋=瓶の口をふさぐ蝋。メーカーズマークは、赤い蝋が垂れた形のまま固まっとる
(※2)ピューター=錫(すず)を主にした金属。昔から食器や水差しに使われてきた

▶ このブランドの定番の1本:メーカーズマークのレビュー

12. なんで「whisky」と「whiskey」、つづりが2つあるん?

ウイスキーのラベルを見くらべると、英語のつづりが2種類あるのに気づく。「whisky」と、「e」が1つ多い「whiskey」や。

ざっくり分けると、スコットランドや日本は「whisky」。アイルランドとアメリカは「whiskey」が多い。

なんで分かれたんか、はっきりした答えは無い。よう言われるのは、アイルランドの造り手がスコッチと区別するために「e」を足した、という説。アイルランドからアメリカへ渡った人らが、そのつづりを持っていった、とも言われとる。

けど、この線引きはきっちりしたもんやない。11番のメーカーズマークは、アメリカのバーボンやのにラベルは「whisky」。7番のジャックダニエルは「whiskey」。同じアメリカでも分かれとるんや。

反対に、昔のアイルランドには「whisky」と書いた広告もあった。

「e」1文字で、どこの国の生まれか見当がつく。けど、例外もちゃんとある。店で棚を眺めるときは、ラベルの「e」を探してみてな。

💰 メーカーズマークの最安値をチェック

価格は時期で変動。購入前に複数サイト比較を。

🥃 ウイスキー専門店でも探す

品揃え豊富な専門店なら、レア銘柄や限定品も見つかりやすいで。価格を比べる時の選択肢に入れてみてな。
▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
▶ MALKS(モルクス)(ベルーナ運営・希少/限定ボトルに強い)

📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方

まとめ|ウイスキーの話は、いろんな人と場所につながっとる

蒸溜所の熱で温まるプールから、台所の揚げ物鍋で溶かした赤い封蝋まで。

七面鳥狩りの仲間、ラジオの発明家、神社の鳥居、綿の工場の水車。ウイスキーの話をしとったはずが、行き先はあっちこっちや。

1本のウイスキーの後ろには、造った人だけやのうて、いろんな人や場所の話がつながっとるんやな。

シリーズ③でも、また誰かに話したくなる話を12個集めてくるで。

🗣️ マッサンの一言

次に誰かと角ハイボールを飲むときは、瓶を見せて「これ、ラベルに角瓶って書いてないねんで」と言うてみてな。「ほんまや」と返ってきたら、次はローヤルの鳥居の話の出番や。

🥃 話のタネになるウイスキーを手に入れる

豆知識を肴に、まずは小さいボトルで飲みくらべ

公式情報・参考リンク

📰 蒸溜所・メーカーの公式サイトと、参考にした記事

※内容は本記事執筆時点のもの。
最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました