遊佐蒸溜所とは?|焼酎メーカーが経験を封印して始めたウイスキーと、YUZAの代表ボトル

遊佐蒸溜所のアイキャッチ(鳥海山と、黒い壁に赤い窓枠の小さな蒸溜所、グラスを持つマッサン) ジャパニーズウイスキー

山形県のいちばん北。秋田県との県境にそびえる鳥海山の麓、田んぼの中に、黒い壁に赤い窓枠の小さな蒸溜所がある。

遊佐蒸溜所や。ウイスキーのブランド名はYUZA。2018年にウイスキー造りを始めた、山形県初のジャパニーズウイスキー蒸溜所や。

この蒸溜所、始まり方がおもろい。立ち上げのときの造り手は、全員がウイスキーづくり未経験の若いスタッフやった。しかも社長は、経験者をあえて呼ばへんかった。

「ベテランに任せると、蒸溜所がその人の色に染まってしまいますからね」
——佐々木雅晴社長(2018年、WHISKY Magazine Japanの取材で)

そこから8年。遊佐が最初から追いかけてきたんが、「リッチでありながらクリーン」な原酒や。一見、反対向きに見えるこの2つを、どこで両立させようとしとるんか。水から樽まで、順番に見ていこか。

🎯 結論|こんな人に刺さる蒸溜所や

  • ✅バニラやハチミツみたいな、甘くてフルーティなシングルモルトが好きな人
  • ✅木桶の発酵や形のちがう2基のポットスチルみたいな、造りの話を肴に飲むのが好きな人
  • ✅まだ若い蒸溜所が、年ごとに育っていくのを追いかけたい人
  • ✅鳥海山の麓まで、少人数の見学ツアーに行ってみたい人

🏔 遊佐蒸溜所って、どこにあるん?

山形県飽海郡遊佐町。秋田県と境を接する、山形のいちばん北の町や。蒸溜棟の大きな窓からは、鳥海山が見える。

場所選びには2年かけた。10数か所の候補地を比べて、決まったんが遊佐町の吉出地区や。町のあちこちで湧き水が出る土地で、遊佐町は1996年に国土交通省の「水の郷百選」にも選ばれとる。

仕込み水は、鳥海山の伏流水(※1)に由来する硬度46の軟水(※2)。佐々木社長は「年間を通してほぼ一定の水温を保つ極めて良質な水」と話しとる。

水は仕込みだけやない。蒸溜した蒸気を冷やすのにも、敷地でくみ上げた地下水を使うとる。水が冷たいから香りを逃がさずに蒸溜できて、冷やすための電気も減らせる、と社長は説明しとる。

寒暖差も大きい。遊佐町の年間の気温差は約40℃で、スコットランドの10℃ほどとは大ちがいや。2019年、遊佐はこの寒暖差と熟成庫の湿度86%から、「スコットランドで8年かかる熟成が、ここでは5年で進む」可能性を見込んどった。

(※1)伏流水=山に降った雨や雪が地中にしみこんで、長い時間をかけて麓に流れ出てくる水
(※2)軟水=カルシウムやマグネシウムが少ない水。硬度の数字が小さいほど軟らかい

所在地山形県飽海郡遊佐町吉出カクジ田20番地
運営株式会社金龍(1950年設立)
竣工/ウイスキー造り開始2018年10月19日/2018年11月1日
広さ敷地 約4,550㎡/蒸溜所 約620㎡
仕込み水鳥海山の伏流水に由来する硬度46の軟水
ブランドYUZA(シングルモルト・ブレンデッド)
見学2026年4月1日から一般見学を受付(予約制)

2025年、町ごと「ウイスキーの町」になった

2025年10月31日、遊佐町は「ウイスキーの町 遊佐」を宣言した。

町には遊佐蒸溜所のほかにもう1つ、楯の川酒造を母体にした月光川(がっこうがわ)蒸留所があって、2023年に製造を始めとる。町は、全国的にも珍しい「2社共存」の町として、ウイスキーを軸にした町づくりを進めるとしとる。

宣言式では、佐々木社長が「遊佐サイド(YUZA-SIDE)」という構想も語った。スコットランドの一大産地スペイサイドになぞらえて、2つの蒸溜所が切磋琢磨するこの場所を、世界へ発信していこうという話や。

いつか海外のウイスキー好きが、「次の旅はスペイサイドか、遊佐サイドか」って迷う日が来たら、おもろいやろな。こういう遊び心のある大きな夢、ワイは大好きやで。

📜 遊佐蒸溜所の主な歩み

運営する株式会社金龍は、1950年に酒田・飽海地区の日本酒メーカー9社の出資で生まれた会社や。最初の名前は山形県醗酵工業。日本酒の品質を整えるのに使う原料用アルコールを造って、地元の酒蔵に届けるための会社やった。

ほどなく甲類焼酎(※1)も造り始めて、1966年に金龍へ社名を変えた。1978年に出したアルカリ焼酎「爽」は、いまも山形で親しまれとる看板商品や。

そんな蒸留酒の会社がウイスキーに乗り出したきっかけは、山形の人口がこの先大きく減っていくことやった。2018年の取材で、佐々木社長はこう話しとる。

「いま動かなければ、いずれ手遅れになる。20年後に手を打つのではなく、まだ時間があるうちに動き出そう」

2017年2月にスコットランドのフォーサイス社(※2)を訪ねて、計画が本格的に動き出す。10月に着工して、2018年7月にはポットスチルが蒸溜所に入った。9月にウイスキー製造免許を取って、10月19日に竣工。そして11月1日、ウイスキー造りが始まった。

(※1)甲類焼酎=連続式の蒸留機でつくる、クセの少ない焼酎
(※2)フォーサイス社=スコットランドの蒸留設備メーカー。マッカランなど多くの蒸溜所の設備を手がけとる

全員、ウイスキー未経験で始めた

造り手は、糖化・蒸溜・貯蔵庫をそれぞれ受け持つ若いスタッフたち。大学を出たばかりの人もおって、全員がウイスキーづくりは初めてやった。

金龍には、原料用アルコールと焼酎で、70年近く蒸留酒を造ってきた経験がある。それでも社長は、ウイスキーについては「今までの知識や経験はあえて封印し、まっさらな状態からスタートする」と決めた。

スタッフは秩父蒸溜所と安積蒸溜所で研修を受けた。設備を納めたフォーサイス社の技術者も何か月も現地に残って、使い方を一から教えた。試験蒸溜では、その技術者から「パーフェクト!」の声も出とる。

TLAS|小さいことを、隠さへん

遊佐蒸溜所のコンセプトは「TLAS(トラス)」。Tiny(ちいさな)、Lovely(かわいい)、Authentic(本物の)、Supreme(最高の)の頭文字や。

Tinyは、ほんまに小さい。1日に造れるんは約525L、年間で約10万5,000L。社長の言葉を借りたら「1日にバレル3本分」や。

Lovely(かわいい)は、蒸溜所の見た目のことや。建ったときの壁は真っ白で、ドアと窓枠は真っ赤やった。

この色には、社長の願いが込められとった。遊佐の冬は暗い日が続いて、町の人は風に飛ばされんよう、体を縮めて下を向いて歩く。そんな冬の町を、明るく照らす光になってほしい。

白い壁と赤いドアを見て、「ここで何か特別なことが始まっとる」と感じてもらえたら嬉しい、と社長は2018年に話しとる。

いまの外壁は黒に塗り直されて、赤い窓枠がよう映える姿になっとる。

そしてSupreme。遊佐は最初から「若いウイスキーは樽出しせず、納得のいく品質になるまで十分に熟成を重ねたウイスキーだけを届ける」と掲げとった。2019年の時点で、出荷は3年後の予定。ただし納得できる水準に届いてへんかったら、5年先に延びるかもしれん、としとった。

最初の1本は、バーボン樽だけやった

最初のボトルが出たんは、2022年2月。YUZA First edition 2022や。

蒸溜所ができた直後の2018年11月〜2019年1月に樽詰めした原酒から選んだ3年熟成で、使うた樽はバーボンバレルだけ。61度のカスクストレングス(※1)で瓶詰めされた。

蒸溜所がこの1本に付けた言葉は「クリーン&エステリー」(※2)。蜂蜜、バニラ、アプリコットのような甘く華やかな香りや。2022年5月には、インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2022でGOLDを受けとる。

(※1)カスクストレングス=樽から出した原酒を、水で薄めずにそのまま瓶に詰めること。詳しくはカスクストレングスの用語記事へ
(※2)エステリー=果物や花を思わせる、華やかな香りがあること

🛒 First edition 2022は、いまは販売店に残っとる在庫を探すことになるで

2018年の言葉と、いまのYUZA

そこから遊佐は、年ごとにボトルを増やしてきた。2023年にはミズナラ樽を使うたThird edition、2024年には初めてのブレンデッド「Classical Blend」。2025年には6年熟成のシングルモルトが出て、2026年4月には一般見学の受付が始まった。10月1日には、希望小売価格4,950円の「YUZA Special Blend」も出る。

おもろいのは、2018年の社長の言葉と並べたときや。当時の取材で、ミズナラについては「そっちの方向は考えていないんです」、ブレンデッドについては「生産するのはシングルモルトだけ」と話しとった。

それが8年たって、ミズナラ樽の限定品もブレンデッドも並んどる。最初に決めた「品質第一」はそのままに、できることを一歩ずつ広げてきたわけやな。蒸溜所がいまも育っとる途中やと、年表を見るだけで伝わってくる。

  • 1950年酒田・飽海地区の日本酒メーカー9社の出資で、山形県醗酵工業が発足(1966年に金龍へ社名変更)
  • 2017年10月25日、遊佐蒸溜所 着工
  • 2018年7月 ポットスチルの蔵入れ/9月 ウイスキー製造免許を取得/10月19日 竣工/11月1日 ウイスキー造り開始
  • 2022年2月 YUZA First edition 2022 発売(5月 ISC2022でGOLD)/10月 Second edition 2022 発売/11月 第3熟成庫を増築
  • 2023年5月 YUZA 2023 発売/11月 Third edition 2023(ミズナラ樽)発売
  • 2024年3月 YUZA Medium Peated 2023 Springがワールド・ウイスキー・アワードでカテゴリー・ウィナーとGOLD/10月 初のブレンデッド「Classical Blend」発売
  • 2025年3月 Signature Blend/6月 YUZA 6年 発売/10月31日 遊佐町が「ウイスキーの町 遊佐」を宣言
  • 2026年3月 YUZA 2026 発売/4月1日 一般見学の受付を開始/7月 Fairy in Summer 発売/10月1日 YUZA Special Blend 発売

⚙ 造りの中身|「リッチでクリーン」はどこで作られる?

2018年、佐々木社長は目指す原酒をこう話しとった。

「風味がリッチでありながらクリーンなスピリッツを志向するという方向性は決まっています」

中身の濃さと、澄んだ後味。遊佐はこの2つをどう両立させようとしとるんか、麦芽から順に見ていくで。

麦芽|スコットランド産。ふだんはノンピート

麦芽はスコットランドから輸入しとる。ふだんはピートを焚かへんノンピートの麦芽で、ハウススタイルもノンピートや。

ただしピートも、最初から計画に入っとった。2018年の時点で、最初のシーズンの終わり(2019年7月)に、フェノール値50ppmのヘビリーピーテッド麦芽を少し仕込む予定と話しとる。2023年には「YUZA Medium Peated 2023 Spring」が出て、2024年のワールド・ウイスキー・アワードでカテゴリー・ウィナーとGOLDを取った。

2026年に蒸溜所見学した人の記録では、いまも年に1度くらい、25ppmのミドルピーテッド麦芽を使うと案内されとる。

発酵|木桶5基と、72時間と96時間のあいだ

麦汁を発酵させる発酵槽は5基。全部が木桶や。カナダ産のダグラスファー(米松)を、静岡県の日本木槽木管が組み上げたもので、同じ会社は秩父蒸溜所にも発酵槽を納めとる。

木桶には、乳酸菌などの微生物が棲みつきやすい。主なアルコール発酵が落ち着いたあとも乳酸菌が働いて、香味の複雑さにつながっていく。

2025年秋に社長が案内した見学のレポートによると、発酵は10〜30時間で盛り上がって、35〜50時間でアルコールの発酵が落ち着き、そのあと乳酸菌の段階に入る。発酵の終わりぎわには「漬物のような香り」まで立ち上る、と社長は話しとる。酵母は、英国から月に1回、空輸で取り寄せとる。

発酵の長さも、決め打ちしてへん。2018年は約90時間。2025年のレポートでは「去年の72時間から、今年は96時間に延ばした。ただ、72時間のほうが遊佐のスタイルに合うかもしれない」と話しとる。

ここ、ワイはかなり好きやねんな。数字をひとつ決めて守るんやのうて、YUZAに欲しい味を探して、発酵の長さそのものを動かしとる。

蒸溜|初留はマッカラン、再留はグレンドロナックを参考に

ポットスチルは2基。どっちもスコットランドのフォーサイス社製や。

初留器は5,000Lのストレート型。2018年の取材で、社長は笑顔で「マッカランを参考にしたんですよ」と明かしとる。再留器は3,400Lで、上のほうにボイルボール(丸い膨らみ)が付いたバルジ型。こっちは「グレンドロナックを参考にしたんです」。

2基ともラインアーム(※1)は下向きで、冷却はシェル&チューブ式(多管式)のコンデンサー。見学では、ラインアームが長いことも遊佐の特徴として紹介されとる。

膨らみのあるスチルは、上がってきた蒸気の一部が冷えて釜に戻る「還流」が起きやすく、軽やかな酒質になりやすいと言われとる。ストレート型の初留器と、膨らみのある再留器。遊佐は、形のちがう2基を組み合わせとるわけや。

ただ、「参考にした」と「同じ形」は別の話やねん。スチルはフォーサイス社が蒸溜所ごとに造るもので、マッカランやグレンドロナックと同じ味になる、という意味やない。

(※1)ラインアーム=スチルのてっぺんから冷却器へ、蒸気を運ぶ管。角度や長さは、還流の起こり方や酒質に影響する要素のひとつ

カット|最後は、人が選ぶ

スチルから流れ出る液は、最初から最後まで同じ中身やない。1本の流れを、出はじめのヘッド、真ん中のハート、終わりぎわのテールの3つに分けて呼ぶ。ウイスキーにするハートを、どこからどこまで取るか。それを決めるんがミドルカットや。

2018年の遊佐は、「初溜を手早くおこなって、再溜でカットの幅を狭くとる」やり方を試しとった。カットポイントは、当時から公開してへん。

2025年のレポートでは、カットはアルコール度数と官能検査(人の鼻と舌)で決めると説明されとる。2026年に蒸溜所見学した人の記録では、製造スタッフ8人のうちミドルカットを任されとるんは、決められた試験を通った2人だけと案内されとる。

「リッチでクリーン」って、こういうことちゃう?

ここから先は、ワイの妄想やけどな。

木桶で長めに発酵させて、乳酸菌まで働かせる。漬物みたいな香りが出るほど、香りの材料をいっぱい作る。それをストレート型の初留器で受け止めて、膨らみのある再留器とミドルカットで、欲しいところだけを拾う。

つまり、最初から香味を作らんことでクリーンにしとるんやのうて、いったん発酵で香味を広げて、蒸溜とミドルカットでYUZAに欲しいところを選んどるんちゃうかな。2018年の「リッチでありながらクリーン」は、そういう造りの設計図に見えてくるんや。

🗣️ マッサンの一言

木桶で漬物みたいな香りまで出しといて、最後は試験を通った人の鼻で選ぶ。遊佐のクリーンは、手を抜いたきれいさやのうて、手間をかけて磨いたきれいさなんやろな。料理でいうたら、だしをしっかり取ってから、丁寧にアクをすくうような造りや。

樽と熟成|バーボン樽から、ミズナラまで

樽詰めの度数は63.5%。主役はバーボン樽で、2018年にはウッドフォードリザーブやワイルドターキー、フォアローゼズなどの樽が並んどった。

シェリー樽も欲しかったけど、最初は思うように買えんかった。社長いわく「コンテナ1個分のシェリー樽を注文しようとしたら笑われちゃいました」。そのとき確保できたんは5本。樽は、お金を出せばすぐ買えるもんやなかったんやな。それでも社長は「これからが楽しみですね」と話しとった。

熟成庫はダンネージ式(※1)。床はあえて元の地面を残して、自然に近い湿度を保っとる。創業時は2棟で、2022年11月に第3熟成庫を増築した。熟成庫は蒸溜所の横と、鳥海山の麓にある。

樽は、ふたの板(鏡板)の色で、何回目に使う樽かを見分けとる。2025年のレポートでは、白が1回目(ファーストフィル)、青が2回目、赤が3回目、黄が4回目。リフィルを重ねていくと、色が変わっていくわけや。

使う樽も増えた。シェリー樽、ワイン樽、そしてミズナラ樽。ミズナラの新しい樽は、1本40万円ほどすると紹介されとる。

(※1)ダンネージ式=土の床に、樽を低く積んで寝かせる昔ながらの熟成庫

🥃 遊佐蒸溜所の代表ボトル

いまの遊佐の顔は、バーボン樽の原酒から選ぶシングルモルト「YUZA」。蒸溜所はこの味を、ひと言で「クリーン、スウィート&フルーティ」と言うとる。First editionの「クリーン&エステリー」から、ちゃんと一本の線でつながっとるな。

並んどるボトルのうち、いま押さえておきたい5本を紹介するで。

YUZA 2026

種類 シングルモルト(ジャパニーズウイスキー)
原酒 バーボン樽で熟成した原酒から厳選
度数・容量 51度・700ml
希望小売価格 13,750円
発売 2026年3月
蒸溜所の言葉 「クリーン、スウィート&フルーティ」。バニラやハチミツ、そしてフルーティな甘い香り。きめ細かくきれいな酒質、なめらかで洗練されたバランス良い味わい

蒸溜所が「ハウススタイルの原点」と呼ぶシリーズの、いちばん新しい1本。2023年から毎年続いとる定番シリーズで、2026年版もバーボン樽で熟成した原酒から選ばれとる。

Fairy in Summer(数量限定)

種類 シングルモルト(ジャパニーズウイスキー)
原酒 希少なミズナラ樽熟成原酒を使用
度数・容量 55度・700ml
希望小売価格 16,500円
発売 2026年7月上旬
蒸溜所の言葉 キャラメルやドライフルーツを思わせる芳醇なアロマに、華やかな果実香とウッディなニュアンスが調和。フルーティでバランスが良く、爽やかな心地よい余韻

名前の由来は、鳥海山に咲く“夏の妖精”チョウカイフスマ。2018年に「ミズナラは考えていない」と話しとった蒸溜所の、ミズナラ樽の1本や。

YUZA シングルモルト 6年(数量限定)

種類 シングルモルト(ジャパニーズウイスキー)
原酒 ファーストフィルのバーボン樽で6年熟成した原酒を厳選
度数・容量 59度・700ml(カスクストレングス)
希望小売価格 19,800円
発売 2025年6月
蒸溜所の言葉 バニラやアプリコットを思わせるアロマはなめらかなフレーバーに重なり、遊佐蒸溜所らしいフルーティさが余韻まで続きます

2025年のレポートによると、100樽から十数樽を選んで、約7,000本を出した1本。First editionのアプリコットのような香りが、みかんのような柑橘の香りへと進んできた、と社長は話しとる。

YUZA シグネチャー・ブレンド

種類 ブレンデッド(ジャパニーズウイスキー)
原酒 国産のグレーン原酒に、ミズナラ樽をはじめとする遊佐蒸溜所の多彩なモルト原酒
度数・容量 48度・700ml
希望小売価格 8,250円
発売 2025年3月
蒸溜所の言葉 蒸溜所を象徴するフルーティで甘いアロマとフレーバーに、さわやかなピートのニュアンスが調和した、バランスの良い仕上がり

ブレンデッドウイスキーは、モルト原酒にグレーン原酒を合わせたもの。遊佐はグレーン原酒を自分とこで造ってへんから、国産のグレーン原酒と組み合わせとる。

YUZA Special Blend(2026年10月1日発売)

種類 ブレンデッド(ジャパニーズウイスキー)
原酒 国産のグレーン原酒に、遊佐蒸溜所の多彩なモルト原酒
度数・容量 46度・700ml
希望小売価格 4,950円(カートンなし)/5,280円(カートン付き)
発売 2026年10月1日
蒸溜所の言葉 レーズンやドライフルーツを思わせるシェリー樽由来の芳醇なアロマが広がり、メローで複雑なフレーバーが幾重にも重なります

First editionが16,500円やったことを思うと、4,950円のYUZAはぐっと手に取りやすい。遊佐の入口になりそうな1本や。

なんで今この1本が出てきたんかは、YUZA Special Blendの予習レビューで詳しく読み解いとるで。

🗣️ マッサンの一言

最初の1本を選ぶなら、ワイはYUZA 2026を推すで。蒸溜所が「原点」と呼んどる味やから、ここを知っとくと限定品の個性がよう見える。手ごろに試したいなら、10月1日に出るSpecial Blend(4,950円)や。遊佐の入口は、これから一気に広がるわけやな。

🚌 蒸溜所に行ってみたい人へ

2026年4月1日から、一般見学の受付が始まった。それまでは一般の人が気軽に入れる蒸溜所やなかったから、大きな一歩や。

開催日 毎週 火・水・木・金(金曜は13:30の回のみ)
時間 10:00〜/13:30〜(約90分)
定員 各回6名まで(完全予約・少人数制)
参加費 20歳以上 1人5,500円(税込)
内容 蒸溜所の中と熟成庫の見学、6種類の試飲
予約 希望日の2か月前〜1週間前まで。公式サイトの見学予約から
販売 ミニボトルやグッズ、蒸溜所でしか買えん限定ボトル(キャッシュレス決済のみ)
アクセス 庄内空港から車で約35分。JR遊佐駅からタクシーで5分、歩いて約27分

2026年に蒸溜所見学した人の記録では、ツアーは麦芽の貯蔵から、糖化・発酵・蒸溜・樽詰め・熟成・マリッジと瓶詰めまで、造りの順に回っとる。

試飲の6種は、Fairy in Summer、蒸溜所限定のYUZA、シェリー樽・ミズナラ樽・ピーテッドの原酒、それに発売前のブレンデッド。そのうち4種は、原酒15mlに水5mlを足して、飲みやすくして出しとると案内されとる。

シェリー、ミズナラ、ピーテッドと、タイプのちがう原酒を並べて飲める機会なんて、なかなか無いで。木桶も、形のちがう2基のスチルも、自分の目で見られるようになった。

🎁 まとめ|ゼロから始めて、「YUZAの型」ができてきた

遊佐蒸溜所は、2018年にウイスキー造りを始めた、山形県初のジャパニーズウイスキー蒸溜所や。

始めたんは、ウイスキー未経験の若いスタッフたち。経験者を呼ばず、スコットランドの王道を一から学んで、「リッチでありながらクリーン」を追いかけてきた。

木桶5基、形のちがう2基のスチル、そしてミドルカット。造りは8年のあいだにも少しずつ変わってきた。2018年には「リッチでありながらクリーン」、いまのYUZAでは「クリーン、スウィート&フルーティ」。8年たっても、「クリーン」という軸は残っとるんやな。

そして2025年、町ごと「ウイスキーの町」になった。遊佐はまだ、育っていく途中の蒸溜所やで。

🗣️ マッサンの一言

シェリー樽が5本しか手に入らんかった創業のころ、社長は「これからが楽しみですね」と話しとった。そこから定番のYUZAができて、10月にはSpecial Blendも出る。10年、15年と寝かせた遊佐が出てきたら、ワイもその言葉を借りて乾杯したいわ。「これからが楽しみですね」ってな。

🥃 YUZAを手に入れる

鳥海山の麓の小さな蒸溜所が、ゼロから育ててきたウイスキー

🥃 ウイスキー専門店でも探す

品揃え豊富な専門店なら、レア銘柄や限定品も見つかりやすいで。価格を比べる時の選択肢に入れてみてな。
▶ 武川蒸留酒販売(山梨の洋酒専門店・品数豊富でコスパ◎)
▶ MALKS(モルクス)(ベルーナ運営・希少/限定ボトルに強い)

📰 当サイトのガイド記事:ウイスキーを安く買う方法|5大通販ショップの賢い選び方

❓ よくある質問

Q. YUZAはジャパニーズウイスキーなん?

公式の商品ページに並ぶYUZAは、どれも日本洋酒酒造組合のジャパニーズウイスキーの表示基準に合致した商品と案内されとる。ブレンデッドも、国産のグレーン原酒に遊佐のモルト原酒を合わせたものや。

Q. 蒸溜所の見学はできるん?

できるで。2026年4月1日から一般見学を受け付けとる。完全予約制で、各回6名まで・1人5,500円(税込)。予約は希望日の2か月前から1週間前までや。

Q. 遊佐町には、蒸溜所がいくつあるん?

2つある。遊佐蒸溜所と、楯の川酒造を母体にした月光川蒸留所(2023年に製造開始)や。遊佐町は2025年10月31日に「ウイスキーの町 遊佐」を宣言しとる。

公式情報・参考リンク

📰 遊佐蒸溜所・金龍の公式サイトと、取材記事

価格・スペック・見学の情報は本記事執筆時点のもの。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。

📖 この記事に出てきた用語(タップで辞典へ)

分からん言葉があったら、ここから用語辞典でサクッと確認してな。

ピート/ピーテッド…泥炭(ピート)で麦芽を燻して付ける、焚き火や正露丸みたいなスモーキーな香りのことや。

ppm(フェノール値)…スモーキーさの強さを表す数字。数字が大きいほど煙の主張が強い目安になる。

カスクストレングス…樽から出したまま、加水でうすめてへん高い度数のボトルのこと。香りも味も力強い。

シェリー樽…スペインの酒精強化ワイン「シェリー」を熟成させた樽や、ウイスキー用にシェリーで風味づけ(シーズニング)した樽。中身のシェリーの種類で味の向きが変わるんや。

ミズナラ樽…日本産のオーク(ナラ)の樽。白檀やお香みたいな“和”の香りが付く、世界が憧れる希少な樽やで。

ファーストフィル…バーボンやシェリーを抜いたあとの樽を、そのウイスキーの熟成に初めて使う段階のことや。使い回したリフィル樽より、前の酒と木の個性が濃く出るんや。

カット(中間部分だけ取る作業)…蒸留の途中で前半・中盤・後半を分けて、狙った中盤(ハート)だけをニューメイクとして取る工程や。前後の留分は捨てるんやのうて、次回の再蒸留に回されるで。

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